2009年11月10日

文の違和感

01.2記

「わたしはうれしいです」
この言葉は間違っているが、さて、正しい言葉はどうか。これはわたしの中学時代からの長い長い宿題であった。35歳を過ぎたころ、陳舜臣氏の文を読んで悟るところがあった。氏はよくですます調の文を書く。「うれしいんです」と、いとも簡単に答えを示してくれた。そう、それに気がつけば、いくらでも答えがあるではないか。
 ところが大野晋の「日本語練習帳」に、このような説明があった。
 ですは名詞に付くとことわった上で、「わたしはうれしかったです」について、
「私などは、どうもこの形は違和感があって使いません。しかし……現代語の必要に応じる、将来広まっていい形なので、社会的に認めていいと思います。」
と言っている。
 つまり、わたしも違和感があるが、間違っていると断定したのは問題だった。本来間違いでも、それが多数派を占めるようになれば間違いではなくなる。
 最近流行りだした、頂く必要がまったくない当然の義務を履行するのに、恩着せがましく「させて頂ます」と、頂いてもいないのに言う無礼な言い方も、もしかすると認められるかもしれない。いつかですます調の文を試みようと思う。
 ホント、ですます調の文は難しいデス。
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2009年11月09日

落語と談誌

01.2.17記
 小朝が言っていた。
「お客様が、『わたしは落語が好きで寄席にもちょくちょく行くよ』とおっしゃる。だから、最近はいつ行きましたかと訊くと、それが十年前であったりする」
 わたしもその口で、行かなくなってすでに十五年近い。新宿末広亭・上野鈴本・池袋演芸場など何度も行った。人形町末広がなくなった後だったと思う。
 上京して間もなく、新宿末広亭や上野鈴本に通った。一度は講談定席の本牧亭にも行ったことがある。だが、後に寄席では漫談しか聞くことができなくなり、足が遠のいた。すでに落語は寄席からホール落語に移っていたのだ。何度か東横落語会を聞いたが、ここも廃止になった。
 その後は池袋演芸場に行くようになった。その池袋演芸場だが、初めて行ったとき、客は三人しかいなかった。終演間際に七八人まとめて入り、ようやくツ離れした。話によればこれが常態であったという。きちんと落語を聞ける寄席ではあるが、とても楽しめる雰囲気ではなかった。こんな池袋演芸場でも、立川談誌が主任になると立ち見が出る。
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2009年11月06日

2009ファンフェスタin箱根(下)

 わたしの最終局で、ある問題が起こった。わたしの黒番である。
 局面は覚えていないので、判りやすく似たような例図を作ってみた。図は異なるが趣旨は変わっていないはずだ。盤面は40目程度黒が勝っている。
  go09.11.3.3.jpg
 ここまできてわたしは声をかけた。
謫「終わりですね」
白「まだ終わっていない」
謫「ではパスします」
 白はAに打った。意味のない手だ。もしここに手があったとしても「終わりですね」と黒が声をかけて白が同意してしまえば、黒は何か手に気がついても、それ以上は打てないところ。
 さらにパスすると白はBと打つ。白の意を察して、黒C・白D・黒E・白Fと打つ。
再び「終わりですね」と声をかけた。
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2009ファンフェスタin箱根(上)

 10月30日から11月1日まで碁会で三日間箱根にいた。

 07年の6月に「第11回ふれあい囲碁大会」があり、この会はこの後中断していた。
 今回、孔令文さんなどの努力が実って、あらためて「2009ファンフェスタin箱根」として、再開したのだ。
 参加のプロ棋士はいつもの孔令文六段・倉橋正行九段・下島陽平七段・瀬戸大樹七段・万波佳奈四段と、特別ゲストとして清成哲也九段。そしてその息子の清成真央(まお)初段。
 いつもの小林覚九段・笠井浩二七段やインストラクターの木下かおりさんなどがいなかった。このあたりにふれあい囲碁大会とは変わったことを感じる。
 人数は百人を越えた。前は一段あたり、2部作ったが、今回はほとんど1部。
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2009年11月05日

プロ棋士ペア囲碁選手権

02.12.7記
 
 恵比寿ガーデンプレイスで「プロ棋士ペア囲碁選手権2003」を見てきた。
 ペア碁は男女二人ひと組で、交互に打つ。
 小林千寿さんは、先週千寿会で「決勝戦にも応援に来てください」と言っていたが、残念ながら、1・2回戦で敗退してしまった。対局開始前に体調が悪いことが見て取れたが、プロにとっては体調管理も勝負の内なのだ。
 場内には女性の姿が多い。
 会場風景を幾つか。
 風弟が時計係をしていた。落ち着いてこなしていた。
 風弟は自称初段であるが、わたしより強い。学生は世間とは秤が違うので対局には注意すること。
杉内寿子八段
 高齢ながら衰えは見せず、小林千寿組を圧倒した。2連勝して勝ち残る。
梅沢由香里五段
「ヒカルの碁」でお馴染みのあのキュートな笑顔が、対局時は一変して泣き顔になる。碁を見ると優勢なのだ。勝ち残る。
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中国棋士

02.4.14記
   
 ヒカルの碁第16巻では、中国の碁界の一部が紹介されている。天才のひしめくかなり厳しい世界で、三十歳代になると活躍するのが難しいほどである。
 千寿さんの話によれば、これは中国ルールも理由のひとつらしい。
 最期のダメ詰めまで神経をつかい、三十代になるともう保たないという。
 日本のように、中高年がいつまでも活躍しているのは、中国では考えられない。これは生活の問題もある。
 先日、某棋戦で日中台韓の棋士が団体で競ったが、日本チームは全滅して最下位であった。これは常態となっており、トップレベルは完全に抜かれている。もっとも差は紙一重なので、どこの地域も、ひとり天才が現れれば、トップに立てそうなほどである。
 ヒカルの碁の16巻48頁に孔令文さんが紹介されている。中国人であるが、日本の棋士である。千寿会にも顔を見せたことがある。ここまで国際化すれば、もはや地域に拘ることはあるまい。
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段級位の決め方は

02.4.14記
      
 段級の問題で熱くなったことがある。
 WWGoでは、アマは六段が最高となっており、プロは七段からである。ところが六段では、上と下では三段以上の差があるらしいのである。ここで、アマでも強い人は七段以上にしても良いのではないか、という提案があった。
 そこから議論が始まり、点数制の提言もあった。わたしはこれに賛成した。
「例えば名人に二目おかせるような人がいればアマプロに関係なく十一段でよろしい」
 つまり、アマプロに関係なく強さだけで段級位を決めるべし、と賛成票を投じたのである。ところが、ほとんどの人がこれに反対なのである。反対の理由に、「そんな人がいるはずがない」などという意見まであった。
 もし、いたらどうするか、という話をしているのだ。いるはずがないどころか、現実に六段を超える実力の人もいるのである。そこからこの議論が始まったのだ。現実派と理想派の対決みたいな事になったが、現実派の意見が圧倒的であった。マァ心情は判らなくはない。
 わたしは点数制も経験し、台湾の碁も経験し、段級の数字など、たんなる目安としている。数字に未練はない。ただ、なんとかして世界的に統一できないものかと思う。それが点数制であってもよい。この実力の世界では、免状などなんの意味もない。五段の免状を(買って)持ってても、5級の実力なら、初段に勝つことはほとんど不可能である。
 他の碁会所や外国に行って、五段をなのれば、恥をかくことは間違いない。買って持っているのは恥の上塗りである。
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WWGo

02.4.14記
       
 インターネットに加入したが、わたしの使い方の中心は、ネット碁である。ネット碁には各種のサイトがあるが、現在(02年当時)加入しているのは、WWGoであり、会費が一月500円のコースに入っている。無料のコースもある。
 人気漫画「ヒカルの碁」でネット碁が行われるが、そのサイトはこのWWGoである。
 今まで碁会所に行っていたが、問題があり、やめて、ネット碁にした。
 碁会所の最大の問題はタバコの煙である。形勢が悪くなるとタバコの煙を相手の顔に吹き付けるなどは、論外であるが、そこまで行かなくても、けっこう無神経な人が多い。かといって、禁煙の碁会所は知らないし、困っていた。
 もう一つは時間である。無制限であることがほとんどなので、時間を駆け引きに使う人がいる。10分・20分と相手がいらいらするまで時間を使って打つ人もいれば(長考ではなく、いらいらさせるため故意に)、大差の碁で2目のヨセを15分考える、なんて人もいる。
 これらの問題が、WWGoのネット碁で、すべて解決してしまう。
 なおそこでも、ハンドルネームは takusen のままで、掲示板によく投書している。最初は言葉の問題であった。全て英語、会話まで英語使用という規約であるが、「日本人にも判るようにしてもらいたい」
 現実には日本語で会話する人がかなりいて、わたしもそうしている。
 今のところ規約違反の苦情はない。
 操作ミスないし故意の悪質な行為があり、それに対する意見、最近ではルールに関する問題など、議論のうちに認識を高めることがある。
 なお、匿名で投書する人も多い。ハンドルネームは匿名みたいなものだが、それさえ出さないのだ。わたしは意見を述べるとき、署名するつもりで、必ずハンドル名で投書している。

注:後にWWGoをやめて、日本棋院「幽玄の間」に加入した。09年の現在は「幽玄の間」で打っている。
 WWGoの最大の問題は日本人だけ有料という制度だ。囲碁普及のため外国人は無料というたてまえだが、現実味がなかった。現在(09年)はどうなっているだろう。
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中国ルール

02.4.7記
   
 脇道であるが、中国ルールの体験談を。
 もう十年以上前の話だが、わたしは台北に行くと、必ず台北駅前のYMCAに泊まることにしていた。
 ここでは、大きな声では言えないある種の煩わしさがないので、気に入っている。
 ここの受付で碁会所を調べてもらった。少し遠いが、信義路にある碁会所が判りやすかったので、そこに行くことにした。中正記念堂の脇の道が信義路である。あるビルの二階である。千寿会のある数寄屋橋の碁会所ほどの広さであった。そこでは有段者は無料である。
 わたしは当時碁会所の1級だったので、5級で申請した。これでも少しきつい。正しくは6級程度であろう。
 まずアゲハマを返す。これはもちろん知っていた。問題は数える時である。
 終わった時点で、黒を数えるが、分かりにくいところは、ゴケから黒石を出して詰めてしまう。そうして地を30目とか40目など、きりのいい数字にする。その後、石を全て崩してしまい、おはじきのようにして10個ずつに小分けする。地と石の合計が181以上ならば黒勝ちとなる。
 この数え方はカルチャーショックを受けた。
 数年前、テレビで「ゼイノイ」さんが、中国ルールの数え方を説明していたが、その時は白石は崩さなかった。
 夕方近くなると、小学生が10人以上入ってきた。
 そこでは小学生に碁を教えていたのであった。
 その時は、ゲタでとる方法とか、シチョウとかの説明をしていた。
 千寿さんがやっていることを、台湾の棋院は十数年前に、組織的にやっていたのである。
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終局の仕方

02.4.7記
   
 二月(02年)に、囲碁史に残りそうな盤上の大事件が発生した。棋聖戦第五局、王立誠棋聖は、終局後(?)に石を取った。もちろん、王立誠は「終局に同意していない」と主張した。だが、お互いにダメを打っているので、素人目にも終局していると思える。
 厳密に言えば王立誠の主張が正しいらしい。しかし、日本の棋界では、阿吽の呼吸で終局しており、柳七段が終局したと誤解するのは無理もない。
 わたしのレベルでも、こんな時は、「アタリですよ」と、声をかける。わたしの今までの感じでは、王立誠はそんなレベルの人だったとは思えない。もしかするとその前に、王立誠がそうしたくなるような、何かがあったのかも知れない。
 千寿さんが、ある高名棋士に訊いたとき、
「海外の対局ならボクも取るだろう。でも日本ではウーン…」
 なお、中国ルールでは、盤上の石を数えるため、ダメの詰め終わりを以て終局となる。わたしこれを台湾で経験している。今回の事件も中国ルールなら当然で、何の問題もない、と思ったが、ネットで拝見すると、中国でもダメの空いている状態で終局している。
 NHKでもダメの空いている状態で「終局になりました」と言う。
 理論的には、対局の停止をして、死活の確認をして終局となるが、対局の停止で終局と言うのが普通。プロには死活の確認で変更することがないので(全くないというわけではなさそうだが)、停止即ち終局となる。
 アマの場合、秒読みのない時計の問題がからんで複雑になる。もし停止に同意せず、ダメ詰めで時間が切れたら……。時間切れを狙って、意味のない手を打ち込んだら……。
posted by takusen at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする