初めは田帰農が南蘭に目をつけたころ。
机から碁盤がはみ出し、盤上には石があり、さらに碁笥も盤上にある。
どう見ても碁とは思えないし、この形で置いておくのも不可解。琴を弾じるのに邪魔であろうに。
田帰農が盤上ゲームをしている。碁を打っているといいたいのだが、碁盤碁石を使いながら、碁とは似ても似つかぬゲーム。
ここで田帰農は勝利宣言をする。投了を促したのだが、なんだろうな。明らかに碁を知らない人が形だけまねようとしたが、真似もできなかった、というお粗末であろう。
上と同じような場面。盤上の配石も不可解だが、碁笥の置き方もおかしい。碁笥はたまたまそこに置いたとすればよいが、盤上は占いとも思えない。石取りゲーム? 当時なかったとは言いきれないが。
苗若蘭(南蘭の娘)が田帰農と碁を打つ場面。はっきりしないが、全体が碁らしくなっている。この時は碁と言っているので、碁と断定していいだろう。
この話、原作金庸と謳いながら、八割はオリジナルな創作、ストーリーは金庸の面影がある程度。原作にない碁の場面がこれであることを以て、原作にない創作ストーリーの質を推測してよい。
碁盤の写真を見た限り、どうやら「五子棋」のようです。横、縦、斜めのいずれの方向で先に連続して五つの碁石を並べることに成功した人が勝ちというゲームです。
小さいごろ、よくやっていました。^^
「五子棋」専用の碁盤・碁石も販売されていましたが、囲碁の碁盤と碁石を借用するのも多かったです。
碁というせりふは、苗若蘭のときだけです。
「五子棋」とはおそらく、「五目並べ」でしょう。それがルール化して「連珠」といいます。
一番上は説明なしですが、五目並べに近い感じがしますね。
中の二枚は、石を取りあげたりしますから、明らかに五目並べでははありませんでした。
こんなとき、篤姫で碁の場面を梅沢由香里さんが監修したのが際だちます。
ほとんどの人は判らないといっても、判る人は判るのですから、形だけは整えて欲しいものですね。