2009年02月25日

Web2.0の鼓動

   荒井久   風雲舎   06.10
        web2.0no.jpg
 わたし(謫仙、以下略)のパソコンに対する知識は、走っては止まり走っては止まりを繰り返している。
 パソコンの知識がほとんどないときに、PC98(win3.1)機を買った。モニターは当時出たばかりの17インチブラウン管である。
 タイピングと文章作成はワープロ機で覚えていたが、それ以外はすべて新知識であった。自由に使えるようになったのは半年後、説明書なしでリカバリーまでできるようになっていた。

 そのまま何年かたち、すっかり遅れてしまった。そしてwin98機を自分で組み立てて(自作というらしい)ハードの知識をかなり覚えた。
 パーティション分割だのHD増設だのという、一般ユーザーにしてはかなり高度な知識を得て、なんとか遅れを取り戻した。
 また何年かたち、これらの知識は古くなってしまった。そうしてXP機に変えた。もう上のような知識は、必要なくなった。
 やっとXP機の知識に追いついたが、世はWeb2.0の時代に入っていった。現在は、そもそもパソコンは必要なのか。という事態になってきた。

 ふつうはパソコン専門誌などで、新しい機能が出る度にそれを知るらしい。わたしは週刊誌は読まないので、遅れたと気がついたときに、最新の知識をまとめて手に入れる。そしてこの書だ。
 グーグルを利用すればソフトはもはや必要ない。個人の持っているパソコンは、その端末に過ぎなくなる。もちろんわたしはその使い方はできないが、次のマシンを買う5年後か10年後には、そうなっているかも知れない。

 衝撃だったのは、グーグルに拒否されると会社は存続できないという恐怖だ。もし日本を代表するような会社が、グーグルの検索で出て来なかったらどうなるか。

 さて、本書の話に入ろう。Web2.0は従来のIT業界を根こそぎ変革するという。

第1章 ネットはこう使われだした
 従来のネットは、ポータル対個人であった。それが個人対個人に変わってきた。
 例として、大先生の料理レシピが売れない。個人が個人に聞くことができるからだ。これだけでは従来との差が判らないが、その方法が、口コミのような「Mixi」などの利用である。
 商品情報でさえ、従来の広告よりも、はるかに有効だという。広告も数千円単位でできる。これは小さな商店では従来は考えられなかった。またブログの浸透がビジネスを変えるという。
 具体的な例を上げると長くなるのでここまで。
 グーグルデスクトップは、なるほど。

第2章 みんなつながった
 パソコンばかりでなくケータイもあり、ほとんどの人がネットでつながっている状態だ。
つながっていないと思っている社長などがいるが、代わりに秘書や従業員が受けているから見えないだけ。
 わたしも経験のあること。こういう人は、女子社員の出すお茶は無料と思っている。それに使われる女子社員の給料は考えられないのだ。
 お茶は見えるが、ネットは見えない。従業員に給料を払うばかりでなく、情報管理も委ねることになる。恐ろしいかな。
 情報通信の主役はパソコンからネットに移ってきているのだ。

第3章 なにもかも無料に向かっている
 ケータイでは無料ということがよく言われる。実際は無料ではないので、誇大広告としてやり玉に挙げられることがある。
 現在デフレといわれているが、その象徴が情報機器であろう。これはパソコンを使う人なら実感している。OSが高性能化して、しかもリナックスなどは無料(に近い)だ。電話が無料になった。ネット上には無料ソフトが氾濫している。情報も無料。玉石混淆の無料ソフトや情報の、仕分けの情報が欲しい。ウイルス対策ソフトは有料ソフトより高性能という。
 なんとマイクロソフトのオフィスまで無料だ。これは知らなかった。
http://ja.openoffice.org/
 試みにここにいってみたら、マイクロソフトのオフィスと、互換性のあるソフトということで、マイクロソフトのオフィスではなかったが、ほぼ同じだ。

第4章 なぜ無料になるのか
 無料化の原因は、
1 ハード機器の高性能化。たとえばハードディスクなど、わたしの初代は0.84ギガ、現在は200ギガ、値段は半分以下か。してみると500分の1ほどになったことになる。
 メモリーやCPUも同じく。通信回線もブロードバンドだの光回線だのと大騒ぎしている。速さの変化は劇的である。
2 ソフトの無料化。これは翻訳ソフトや地図や辞書が無料で使えることで実感できよう。さらに新しいサービスが次々に生まれている。
3 ビジネスモデルの変化。グーグルに象徴されるが、無料で提供し、広告収入で稼ぐようになったこと。公共放送が民放になるようなものか。

第5章 巨大化するグーグルのサービス
 グーグルのなんでも無料でしかも高度なサービスには驚く。更に公開して自由に使ってくださいという態度だ。恐怖すら感ずる。その象徴がトップ画面の単純さである。他の検索サイトを覗いて見るとあらゆる所に広告がいっぱいだ。だがグーグルにはない。ではグーグルはどこで広告をしているのか。
 Gメールを取り上げると、ウイルスや迷惑メールを排除してくれて、しかも保存しいてくれる。メモリー量も大きい。いいことづくめだが、そのメールの内容を読んで、その内容にふさわしい広告を出すという。もっとも広告を断ることもできるらしい。
 グーグルは民間企業だ。そこに世界中の情報が握られるとなると不気味な気がする。ここで最初に言った話、もし、グーグルが人為的な操作をしたら、と考えると怖い。
 事実中国では政府の要望に添って、情報操作をしているのだ。
 わたしはグーグル地図で中国を調べた。なんと白地図である。これでは役に立たない。中国の検索サイト「百度」で調べるとちゃんと地図が出てくる。しかもかなり時間がかかる。まだブロードバンドになっていないような感じだ。いろいろと国家が検閲していると言われている。まるで第二次大戦前の日本のようだ。
 同じようにある会社がグーグル検索から外されたらと考えると恐ろしい。つまりグーグルに睨まれたら生き残れないことになる。

第6章 産業構造はこう変わる
 これはいろいろな産業の中心が情報サービス業に変わっていく話。
 わたしは文は判るが、どうも実感が乏しく、うまく紹介できない。実業があって、それをうまく利用するWeb2.0と思うのだが、まるでWeb2.0が先にあるようだ。
 ユーザーが製品開発をするというのは頷ける。顧客の意見無しでは開発ができなくなるほど進化するという。

第7章 どんな未来を拓くか
 これもいろいろあって整理できない。
 専門家集団の知識を集めやすい。
 井戸端会議のように自分の必要とする知識を得やすい。
 などコミュニティづくりが重要になる。
 ひとつだけ紹介する。
 わたしはWebを開くとき、長いローマ字を入力したことは数えるほどしかいない。いつも日本語で検索してそれをお気に入りに入れるという形をとる。
 http://www4.ocn.ne.jp/~takusen/ ではなく、「たくせんの小部屋」と入力してHPに行き、お気に入りに追加である。ついでに言うと、この日本語入力も「かなもじ入力」である。中国語ではローマ字入力だ(中国語ができるわけではない)。
 JWordを使うと日本語だけでいい。ただしここに登録するのは有料だ。
謫仙注: これはスパイの疑いをもたれている。著者は言及していないが、一言触れておくべきではないか。わたしの場合検索の方が使いやすい。現状ではほとんど役に立たない。これはインストールすると削除が難しいので、問題になっている。ここを参考にしてください。

 ネットの情報操作に対する警告などもある。

 本来情報は無駄を無くすことにある。今までは能率が悪かった。それを能率良くするのが情報ではないか。100円の商品を1万円で売るのは情報であるが、100円の商品を生産できなくては、いくら情報が優れていても売ることができない。これを生産していると錯覚したのが、昨今のアメリカバブルの崩壊であろう。それを見て、この本のことを思い出した。
posted by たくせん(謫仙) at 16:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
パソコンも便利になりましたね。
仕事で使わなくてはならなくて使った25年前・・・
一太郎がフロッピーディスク一枚で動きました。
MS_DOSを一生懸命に覚えましたっけ・・・・
初めて会社でハードディスクつきPCを買ったのですが、
20メガで本体だけで50万しましたっけ・・・
凄いものができたと・・・
いま20メガではPCは動きません。

そしてだれでも使える時代ですね。
確かに便利ですが、MS_DOSを一生懸命に覚えましたころが
いちばん楽しかったですね。
未知の世界でした。

グーグルは便利ですね。
私のブロクはグーグルのおせわになりっぱなしです。
しかし、これからどうなるのか・・・

人とPCはどう共存するのか・・・・

一寸こわくもあります。
Posted by オコジョ at 2009年02月28日 15:43
グーグルは世界を席巻しそうな勢いですが、わたしはソフトよりシステムが優れているのだと思います。
独占状態になったとき、崩壊するのではないか。新しいシステムが興ったとき、対応できないのではないか。と思っています。他のたとえばヤフーだのと競っている間はまだ延びそうに思います。
わたしもグーグルをいつも利用しています。今ではパソコンを手放せません。それだけに怖さも感じますね。
Posted by 謫仙 at 2009年03月01日 07:29
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