2009年03月10日

確定申告

 3月15日は確定申告の期限。わたしもわずかながら収入があるので、一応申告してきた。
 税金の計算はいろいろな特典や例外があって複雑であるが、原則は所得が増えれば税金も増えるようになっている。
 あるとき、二十人ほどの集まりがあり、そこで税金が話題となった。ほぼ全員が給与所得者か事業所得者あるいはその配偶者であり、話は給与所得の税金である。
 わたし以外の全員が、「税率は段階的に変わるので、場合によっては手取りが減るので気を付けている」と言うのだ。
 いろいろな控除の話かと思っていたら、最後の税額計算の話であった。
 その金額は年によって違うが、今年の例なら「195万までは5%、越えると10%になる。だから越えないようにしている。もし330万を超えると10%から20%になるので、33万も手取りが減ってしまう」と言う。
 この話を、わたし以外の全員が国家公務員も含めて、賛意を表しているのだ。これにはびっくりした。
 夢枕獏さんも、そんな錯覚をしていて、専門家に間違いを指摘されていた(「空気枕ぶく先生太平記」だかその続編だか)。
 実際は330万を超えた部分だけが20%になるのだ。わたしがそう説明しても誰も納得しなかった。
 あとで考えてみたが、その錯覚の原因は簡易計算式あるのではないかと思った。
 今年の例で算式を書いてみよう。

      課税対象金額            税額
        0                 0
    1,000〜1,949,000  ×0.05
1,950,000〜3,299,000  ×0.1 −97,500
3,300,000〜6,949,000  ×0.2 −427,500

  以下 略
 この「×0.1」とか「×0.2」を見てそう思ってしまうのではないか。
 そのあとの「−97,500」や「−427,500」がなんのためにあるのか、理解できていないのだ。
 念のため計算してみると
3,299,000×0.1 −97,500 =232,400
3,300,000×0.2 −427,500=232,500
となって決して「33万」も増えることはない。

 夢枕獏さんは、判りやすく図解してもらって納得していたが、こうして実例を示せば誰でも判るのではないか。
 わたしには、毎年申告している人がこれを理解できないことが理解できない。
posted by たくせん(謫仙) at 06:00| Comment(8) | TrackBack(0) | 山房筆記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 こんばんは。
 自分もそうですが、けっこう税理士さんや会計士さんに税金のことは任せっぱなし、節税のやり方なんかも投げっぱなしという風にしているとそうなっちゃうのかも知れませんね。自分の給与なんかも大枠の額はあれですけれど、あっちいったりこっちいったり経費にあれこれ動いていて、、というような事で全然わかっていません。
 あんがいそういう国民性がここまでいいかげんな年金だの税体系を許してきた根本原因かも知れないと思うと反省もします。謫仙さんの記事をよむとすこぶる簡単な話なんですけれどね〜。
Posted by 樽井 at 2009年03月10日 22:03
わたしの場合、むかしの税額表を見たから、初めから誤解しなかったのかもしれません。
千円刻みで税額が載っている表がありました。
千円刻みなのは千円未満は切り捨てだからです。
対象額         税額
0   〜 999    0
1000〜1999  100
2000〜2999  200
3000〜3999  300

こんな感じて、500万くらいまで数十頁に書かれていました。どこにも税額が急に増えるところはありません。
500万を超えると簡易計算式によって計算します。
こういうことが思いこみになって、却って間違うこともあるのですが、これは確認しています。

実際問題として、自分で申告する人も、簡易計算式の計算の意味を考えず、申告書に記入して指示通りに計算するだけで精一杯なんでしょうね。
Posted by 謫仙 at 2009年03月11日 07:22
私もそうなんですが、申告書の指示通りに計算するだけで精一杯ですね。その意味は深くは考えませんでした。
ただ、あるレベルで急に税金が大きくなって却って手取りが減る、とは考えませんでした。
もしかしたら、奥さんに任せて自分は計算をしたことが無いのでは、と思いました。
私の収入は給与が全てなので、還付請求をすることがある程度なんですが、あの申告書は判りにくいです。
Posted by mino at 2009年03月11日 20:04
こんにちは。(*^_^*)
娘に邪魔されながらPC覗いています。
ブログ拝見させていただきました!
またゆっくり寄らせていただきます。
ブログ応援してます(^_^)/
それでは。失礼します。
Posted by ★KEEP BLUE★ at 2009年03月11日 22:52
minoさん。
ふつう給与所得者は会社任せですから、どう計算されるかあまり考えませんよね。たまに申告書を手にすると何かなんだかよく判らない。
奥さんに変わりに行かせて話を聞くだけの人がいたならば、誤解が発生しても無理はないかな。でもその前に常識的におかしいと思って確認して欲しいものです。
あの申告書は数回書いて、判ってくると難しいことはないのですが、ほとんどの人は1回だけで終わりですから、なかなか覚えられませんね。
Posted by 謫仙 at 2009年03月12日 06:41
KEEP BLUEさん。
どこに賛同して頂いたのでしょうか。
Posted by 謫仙 at 2009年03月12日 06:43
そんなに逆転するようなら、問題になりますね。
ただ、配偶者の扶養家族手当て、国民年金、健康保険は要注意ですね。

私は、所得税、住民税を払っていませんので、気楽です。
でも、少しは、国民の義務を果たさないといけないのかも知れませんね。
今年から年金が満額になるので、来年はいくらか払うようです。

いずれにしても、確定申告は無縁のようです。

句にはもう少しわかりやすく説明するべきですね。
Posted by オコジョ at 2009年03月13日 20:50
オコジョさん。
>そんなに逆転するようなら、問題になりますね。ただ、配偶者の扶養家族手当て、国民年金、健康保険は要注意ですね
そうなんですね。わたしもそのような所得控除のことなら、そんなことがあることを知っています。奥さんに収入があって、扶養者控除の対象になるかならないか。そう訊いても違うという返事でした。
そうではなくて、「×0.1」と「×0.2」の話でした。
そんなにも逆転したら当然問題になりそうですが、世の中そんなものかと思っている人も多いようです。

知らないとはそういうことなんですね。わたしも知らないことには、そんな間違いがありそうです。
Posted by 謫仙 at 2009年03月14日 08:11
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック