2009年03月24日

白川静

   白川静  漢字の世界観
 松岡正剛   平凡社   08.11

 白川静は本の題名で人の名前。伝記ではなく(伝記の部分もあるが)、日中古今を通じても屈指の漢字の研究者である白川静の漢字世界の入門書である。
 白川静の新しい学説、漢字の成り立ち・漢字の持つ文化性・創造性の解説はようやく知られるようになったが、まだ肝腎の教育界では主流になっていない。そのため、世界から注目されながら、日本ではいまひとつ知られていない。
 甲骨文・金文を研究し「文字は神であった」という考えに基づき、膨大な著作があるらしいが、わたしは「孔子伝」しか目にしていない。その孔子伝も半分しか読んでいない。
 前に紹介した「漢字は日本語である」は、白川静の世界の一部ではないかと思われる。
 漢字は完全に日本語に融け込み、もはや外国の文字ではない。中国の漢字からは独立していると言える。そんな漢字の意義や成り立ちを解説したのが、白川静の著した「字統」「字通」「字訓」の三部作。しかしながら、わたしのような凡人には手に余る。それを易しく解説し、白川静の世界を紹介したのが、この本である。
 たとえば漢和辞典は部首によって引く。白川静の字書は読みで引く。まさに日本語化している漢字にふさわしい。
 ちなみにわたしの持っている藤堂明保の「学研漢和大字典」は、部首別に編集されていて、部首索引が表だが、音訓索引も付いている。わたしは九割方音訓索引で利用している。してみると音訓順の方が使いやすいと思われる。
 そこで同じオモイにしても、「思い・想い・憶い」と、ならんでいた方が使いやすい。これ以上は、実際に「字統」などを使ってみないと、間違ったことを書きそうだ。
 名前だけでなく、実際どんなことをした人なのかを知る、恰好の入門書であろう。
posted by たくせん(謫仙) at 21:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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