2009年07月10日

金閣寺に密室

金閣寺に密室(ひそかむろ) とんち探偵一休さん
鯨 統一郎   祥伝社   2000年

 応永十五年、つまり足利義満死去の年。
 金閣寺建立で有名な第三代将軍足利義満が、金閣の最上層、究竟頂で首吊り死体で発見された。現場は密室。
 自殺の動機がなく、殺されたとすれば密室の謎が判らない。そこで少年の一休が謎の解明を依頼される。ミステリーが好きとはいえないわたしが引きずり込まれた。

 義満の数々の無理無体。押しつけられて私憤を感じる人は数知れず。上は今上帝から、義満の息子である第四代将軍ともうひとりの息子。従う重臣たちとその家族。下は能役者や出家者まで、幅広く恨みを買っている。
 検使官の新右衛門や能役者の世阿弥、茜も協力して推理する。

 著者が常識を堂々と覆すのは、「邪馬台国はどこですか?」で知っていたが、これも長編ながら同じ。
 一休のいろいろなとんち話は子供ときから親しんでいる。ここでも同じ話かある。それがことごとく伏線となっている。それは伏線ではなくとも有っておかしくない話だ。だから読んでいるときは伏線の気がしない。まるで長い短編小説のおもむきだった。
 謎は解くが、一休と茜は寺に居られなくなり、新右衛門とともに旅に出ることになる。
posted by たくせん(謫仙) at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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