田中芳樹 講談社 03.6
田中芳樹には創竜伝というシリーズがある。今回読んだのはその第13巻。
あまりにも有名で今更紹介もないが、一応読んだという記録のために書いておきたい。
四大竜王の子孫である四人兄弟が、悪と戦う物語である。しかし、それは形だけで、本音はその中にちりばめられた、現代日本社会に対する風刺ではないか。
第1巻は1987年発行というからもう20年以上たつ。第13巻は03年でもちろん未完。それから6年たっても続きは出ていないらしい。
なにしろ物語が全然進まない。始めてから半年くらいの出来事なのに、現実は20年以上たっている。
内容は全体がジョークみたいなものだ。あちこちにある警句が面白い。人によっては邪魔だの生意気だのと言っているようだが、わたしはそれを読みたいのだ。と言っても毎回出てくるのに全然憶えていない。
詐欺に遭っても「絶対にもうかる話と愛国を声高に叫ぶ人の話には、騙される方が悪い」だったかな。これだけは憶えている(^_^)。
首相の草稿を、
「…略…そのまま『感動した』というのでは、小学生の日記並み、一国の首相としては表現力が貧困すぎるのでは…」
思わずあの「感動した」を思い出す。
今回はイラク戦争に対する揶揄が目立つか。
題名は「創竜伝」で「龍」ではない。竜は龍の略字ではなく本来の字だ。
実はこのシリーズ、初めて読んだときはとてつもなく面白かったのだが、再読しようとしたら面白くない。こちらの意識が変わったのかと思っていたら、第13巻は初読なので面白かった。再読に耐えられない本なのか。結局このシリーズはすべて処分してしまった。
四兄弟の名をあげておく。
竜堂 始(りゅうどう はじめ)東海青竜王 敖広
竜堂 続(りゅうどう つづく)南海紅竜王 敖紹
竜堂 終(りゅうどう おわる)西海白竜王 敖閏
竜堂 余(りゅうどう あまる)北海黒竜王 敖炎
カバーの絵が嫌いなので、写真無し。
2009年08月03日
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最後の巻が出てからもうそんなになっちゃいましたか。竜堂兄弟の無茶な戦いっぷりも結構当時は楽しめましたが、今読んだらたしかに再読してどうかなぁと思うと微妙かもしれませんね。例の生身の女性ながら化け物のように強いあの女傑とか、当時はなかなか楽しんで読んだものですが。
再読するなら、つきなみですが銀河英雄伝説ですかね。
アルスラーン戦記のほうはちゃんと復活するようですが、、創竜伝はもう出ないかも知れませんね。
アルスラーン戦記は途中までしか読んでいません。わたしは新刊情報など見ることはないので、話を聞く(見る)ころにはもう本屋になかったりして、大きな本屋に行けばあるかも知れませんが、わざわざ探すこともなく、過ぎてしまいました。
創竜伝は始めからこれだけ時間がたってしまうと続きは出にくいかな。終わる前に余話など出して締めて欲しい。
遅筆なのか手を広げすぎなのか。わたしなどは栗本薫さんの速筆ぶりを日常視しているので、この遅筆は考えにくいものですね(^。^))。