2009年10月04日

映画「カムイ外伝」

 白土三平原作、カムイ外伝の映画を見てきた。平日とはいえ、観客6人というのは驚き。これほど人気がないのか。
 カムイ伝の劇画は若いとき夢中になった。三十巻ほどそろえて持っていた。製本が悪く傷んできたので、引っ越しのとき処分してしまったが、今でも読む機会があるとワクワクするほど。外伝のほうは見ていない。
 映画化にあたっては、これを漫画的にすると金庸ドラマだが、劇画的にするとこの映画のようになる。

 金庸ドラマは、あちこちおかしなところがあり、それは「お約束」で見ることになる。実はこちらも少し「お約束」がある。なにしろ忍者の世界なのだ。
 ストーリーはかなり不自然。たとえばカムイが身を寄せた島の漁師は、藩主の馬の足を腿から切り落とし持って島に逃げるが、必要なのは蹄だけだ。しかもわざわざ本州に渡り、藩主の馬を狙う必然性がない。恨みでもあったのかと思っていたら、なにもない。藩主とその女が出てくるが、伏線かと思いきやほとんどなにもせず終わる。2時間では、そういう説明が充分にできないのは仕方ないのか。また、サメが空中に飛び上がって得物を獲ろうとするが、サメはそのような動きはしないことくらいわきまえてほしい。水族館のイルカショーの見過ぎではないか。原作にそうなっていたのか。

 アクションシーンは見もの。飯縄落としや変移抜刀霞切りなど、おおーと思わせる。忍者同士の殺陣はスピードがあり迫力があった。原作のイメージに近いと思う。特に大波の海を小舟でこぎ出すシーンは素晴らしかった。
 スローモーションもある。動きの不自然さは仕方ない。人間業ではできないようなことをするのだ。うまく処理していると思う。役者が十メートルの高飛びができるのなら問題がなくなるが、それは無理。
 多少「お約束の世界」という目で見ているので、「お約束」が許せない人は評価が低いかも知れない。
posted by たくせん(謫仙) at 07:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 山房筆記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございます。
 「カムイ外伝」、テレビでのCMを見た限りでは結構頑張っていましたが、人気は今ひとつでしたか。一昨年末の織田裕二の「椿三十郎」もそうでしたが、前評判がよくてそこそこきちんと作っていても、人気スターが出ても、時代ものは厳しいのでしょうかねぇ。「火天の城」も「三悪人」もけっこう厳しかったようですし。 
 時代もので最近の大ヒットといえば「クレヨンしんちゃん」が意外に大ヒットみたいですが,あれはクサナギ君人気ですものね。
 ワイヤーアクションは多用しすぎると面白くないですが、カムイみたいに忍者ものならある程度は仕方ないんじゃないかなぁと思いますね。変異抜刀霞切り、懐かしいですねぇ。自分もカムイは図書館で読みふけっていたのでちょっと思い入れがあります。
 
Posted by 樽井 at 2009年10月05日 11:04
樽井さん
平日は、仕事を持っていない人が対象なので、これだけでは判断できないのですが、わたしの世代から上は、時代劇に親しんだ人が多いと思うので、こんなに少ないかとびっくりしましたよ。
江戸時代の裏の歴史の断片のような話。わざわざ映画館に行かず、自由にDVDで見たいのかも知れません。わたしも釣りバカ日誌はそうしているので。
ワイヤーアクションはどうでしょう。わたしは金庸ドラマで多用しているのを見ているので、きちんと処理していれば気になりませんね。

最近の傾向として横文字に弱いかなあ。
赤壁がレッドクリフになって、三国志ファンから「お前らバカか」と言われながら、大ヒットしたりしています。
わたしは内容がよかったからと思いますが、こんな動向はわたしには意味が判りません。

カムイ伝の面白さ。一部のオタク的人たちしか理解できないのかも知れませんねえ。


Posted by 謫仙 at 2009年10月06日 06:42
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