一昨日と昨日は、日本棋院幽玄の間(ネット)でずっと見ていた。もちろん途中で碁を打ったりしていた。
立ち上がりはともかく、黒番張名人がいいと思っていた。だが、両対局者をはじめ、観戦者の多くは、ずっと白がいいと思っていたという。
下は封じ手。
右下の白は活きたが、わたしには中央の白の活きが見えない。ところがプロには白の活きが見えている。生き死にの問題ではなく、どうやってうまく活きるかの問題で、ただ活きただけでは不満という話だった。
わたしか唯一当てた手が、この手である。というより、黒はなぜここを守らないのか不思議に思っていた。わたしの感覚では、ここに白が来てようやく白がよくなったと思った。しかし、わたしが思っていたほど大きな手ではなかったらしい。つまり、その前も白がよかったということだ。
このあたりは、お互いに手段が見えて織り込み済みのプロと、手が見えずここで勝負というわたしの感覚に、差がありすぎる。正しく観賞もできないほどの差だ。
張名人投了の図、ここまできては大差である。盤面でも白がいい。
名人になるのは、形式的には名人襲位式で允許状を手渡されてから。しかし現実的には、今日から名人と呼んで間違いではない。
挑戦者の決定リーグでは8戦全勝で去年に続き挑戦者になり、二度目の挑戦は4勝1敗で名人位を獲得。
井山さん、おめでとうございます。
平成生まれの20歳。体操の個人総合でメダルを取った内村も20歳。偶然とはいえ、若返りの兆しでしょうか。
今でも二日かけて一局を打っているとは驚きます。最近中国や韓国に押されている囲碁界も、これで少しは活気が出てくるのでしょうか。
碁はルールが判る程度の私ですので、見当違いのコメントでしたら、削除して下さい。
将来が楽しみで、中国や韓国と対等に戦える棋士に育ちそうな気配がします。
韓国の囲碁塾も英語塾に変わってきて、一時の熱気も冷めたようです。中国は相変わらず力を入れていて、これは国策でもあるので、なかなか冷めないでしょう。
日本の場合、子供は碁を目指しても、親がなかなか承知しないこともあり、層が薄いので、井山さんに続く人がなかなか出ないでしょうね。これは日本棋界の問題。でもこうして20歳の名人が誕生すれば、少しは希望が見えてくるかな。