02.4.21記
4月20日の千寿会に、Mさんという女の子が来ていた。わたしの知らない人である。わたしが風太郎さんと打っている隣で、オンドラ君に黒を持たせて対局していた。その厳しい目と面構えは、プロを思わせた。千寿さんの指導を受けたとき、尋ねてみた。
「元院生で、今は大学一年生。高校選手権を取った人ですよ。どうでした」
「オンドラ君に黒を持たせているので、びっくりしました」
わたしは指導碁を終え、Mさん対ハンスピーチ四段の2子局を覗き込んだ。盤面全体で戦っているのに、2線には数個しか石がない。しかもハンス四段がたじたじとなっている。しばらくしてMさんは、コウの対応を誤り、敗局となった。
講座で皆に紹介された。院生5年になる。千寿さんは笑いながら言った。
「そんな人が高校生の大会に出るんではない」
昔は院生をやめてすぐにアマの大会に出るのは、御法度であった。現在は、厳しいことは言わないらしい。その後千寿さんは、Mさんに先ほどの対局を大盤にならばせ、解説した。
このときはあの迫力が消えて、普通の女の子に戻ってしまった。顔は同じなのに別人のように思えた。
千寿さんは、その碁を評して、まだまだ強くなる可能性を秘めていると、院生復帰を勧め、さらに各プロ棋士の勉強会への参加を勧めていたが、これ以上はわたしの理解の外である。
今日、千寿さんの指導を受けたときは、5子であった。となりの人に言った。
「5子で格好が付いているが、でも千寿さんが本気で打つと9子でも勝てないんだけどね」
千寿さんはフフフと笑っているばかり。
充実した1日でした。
2009年10月31日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック