2009年11月05日

終局の仕方

02.4.7記
   
 二月(02年)に、囲碁史に残りそうな盤上の大事件が発生した。棋聖戦第五局、王立誠棋聖は、終局後(?)に石を取った。もちろん、王立誠は「終局に同意していない」と主張した。だが、お互いにダメを打っているので、素人目にも終局していると思える。
 厳密に言えば王立誠の主張が正しいらしい。しかし、日本の棋界では、阿吽の呼吸で終局しており、柳七段が終局したと誤解するのは無理もない。
 わたしのレベルでも、こんな時は、「アタリですよ」と、声をかける。わたしの今までの感じでは、王立誠はそんなレベルの人だったとは思えない。もしかするとその前に、王立誠がそうしたくなるような、何かがあったのかも知れない。
 千寿さんが、ある高名棋士に訊いたとき、
「海外の対局ならボクも取るだろう。でも日本ではウーン…」
 なお、中国ルールでは、盤上の石を数えるため、ダメの詰め終わりを以て終局となる。わたしこれを台湾で経験している。今回の事件も中国ルールなら当然で、何の問題もない、と思ったが、ネットで拝見すると、中国でもダメの空いている状態で終局している。
 NHKでもダメの空いている状態で「終局になりました」と言う。
 理論的には、対局の停止をして、死活の確認をして終局となるが、対局の停止で終局と言うのが普通。プロには死活の確認で変更することがないので(全くないというわけではなさそうだが)、停止即ち終局となる。
 アマの場合、秒読みのない時計の問題がからんで複雑になる。もし停止に同意せず、ダメ詰めで時間が切れたら……。時間切れを狙って、意味のない手を打ち込んだら……。
posted by たくせん(謫仙) at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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