2009年11月12日

いただきます

01.3.10記

 わたしが初めてパソコンを買ったとき、ワープロはワードであった。ところがユーザー登録の葉書を読んでびっくりした。これで登録すれば新製品パンフレットなどを「送付させていただきます。」とあるではないか。
 なんでお金を出して買ったのに、パンフレット送付の仕事を受け持たねばならないのか。しばらくしてから、「送付いたします」の間違いであることに気づいた。自ら負担する「いたします」と言うべきところ、相手に負担を強要する「いただきます」を使ってあったので、読んだとき勘違いをしてしまったのだ。
 これが普通のソフトなら、これくらいの間違いに目くじらを立てることはない。しかし、ワープロソフトでは気になって仕方がない。まして、校正機能まで付いているという。その上でこの間違いなのだ。
(09年:この文は当時の無知をさらけ出しているなあ)
  
 一週間悩んだ末、一太郎を買った。このころはまだかなり高額であったが、買ってよかった。使いやすいことワードなど較べものにならない。仕事上は客先の要望もありワードを使っているが、自宅では今でも一太郎を使っている。
 この後、世間では、やたらに「いただきます」と言うのが流行るようになった。
「丁寧に扱わせていただきます」
「お釣りを払わしていただきます」
「お詫びをさせていただきます」
 そんなことはいちいち相手に許可を要求するようなことではないだろう。自主的にやるものだ。
 この「いただきます」を何度も聞くと腹が立ってくる。
 商店が「休ませていただきます」というのさえ、昔は過剰な丁寧語であったという。(杉浦日向子・お江戸でござる)
 それでも間違いではない。しかし、上記のような使い方は無礼語・不敬語ではなかろうか。

 09年追加:最近は「いただきます」は気にならなくなってきた。自分が使うことには抵抗感があるが、他の人が使うには、全く気にならない。慣れではなくて、言葉がそう変わってきたという感じだ。
 一太郎は五年ほどバージョンアップをしていない。ワープロ一太郎はほとんど使っていない。いわゆるワープロ機能はほとんど殺して使っていたので、テキストに近い使い方だ。欲しいのはATOKだが、今ので満足している。そろそろバージョンアップすべきか。
posted by たくせん(謫仙) at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 言の葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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