
表紙の絵からも判るように、漫画「ルパン三世」を文字化したような小説。中編4話。
ルパン三世よりはるかに劣るスパイ。
乗っている車はランボルギーニ・カウンタックLP500。これがどんな車なのかわたしには判らないが、スーパーカーと言われる代物らしい。ただし、エンジンはスバル360のもの。坂道は上がれず、自転車に追い抜かれる速さ。
身につけるものは、
ヴァン・ラークのシャツ、ドミニク・フランスの靴下、カンタスマーラのネクタイ、ホブソンのグレー・フランネルのスリピース・スーツ、……
と、この5倍くらいカタカナが続く。
最初の仕事ではワルシャワに行く、新しい爆弾の設計図を盗むためだ。
だが忍び込むと道は案内される、設計図は教えてくれる、丁寧にコピーまで取ってくれた。ただしコピー代が高かった。世界中のスパイが来て、外貨を落とし、コピーを買ってくれるので、ポーランドが潤う。
別な話では合い言葉が「♪雨々ふれふれ母さんが、蛇の目でお迎えうれしいな」「♪らんらんらん」(爆)
組織には兵器の専門家がいる。その作り出す兵器が実験室ではまともなようで、とっさにはほとんど役に立たない。たとえばある薬を飲むと瞬間に尻からガスが出てあたりにいる人は眠ってしまう。そのため、自分が眠らないようマスクをするのだが、その時になって、マスクをしては薬が飲めないことに気づく。
やることなすことドジばかりだが、いつも怪我の功名でうまくいってしまう。
ギャグマンガの世界だ。