昨日の千寿会は、千寿先生は洋行でお休み。健二先生と王先生が指導。
R大学囲碁部キャプテンのMさんが、後輩を二人連れてきた。
Mさんは、大学二年になると女子ながら囲碁部のキャプテンになったが、そのときは部員が二人しかいなかったという。それが一年半で十数人になり、女子も四人いてそのうちの一人は初段になったと、うれしそうに語っていたのを覚えている。つれてきたのはその初段子であった。
わたしと対局することになった。初めてなので、二子を置かせた。けっこう根を詰めて考える人であった。わたしは早打ちだが、それでも相手に合わせて考える。久しぶりに一局でくたびれてしまうほど考えた。となりでは三局目に入る頃、こちらは大ヨセが近づく。そのあたりでわたしは投了した。敗勢だったので、勝負手を打ったが不発に終わったのだ。そのあと感想戦になったが、わたしが懸念していたところなど、すべて知っていて、ただ、「読み切れなかったので、取りかけに行かなかった」という。二子の碁ではなかった。互い先であろう。碁を覚えて一年半でここまで。プロ棋士も驚く成長ぶりだ。
学生の段級位は世間の常識より二三子強いことは知っていたが、それを身をもって知ったのである。
もと院生のMさんの指導力と、本人の努力のたまものと言っておこう。