おとといは明友会の碁会があった。もちろん雪が降ろうが槍が降ろうが出席します(^_^)。
指導碁には二種ある。黒の置き石を少なくさせて黒に合わせて打つのと、実力相応に置かせて勝負碁として打つのと。わたしは後者のほうがいいと思うが、普通は前者のやり方で打つ。
さて、ある一局、わたしが白、相手黒は井目を置いた。これは勝負碁である。黒はなかなかに鋭い。数十手打ったころ、こちら白は小さく後手活きの形。しかし死んで打つことにして他へ手を転じた。このあたりまで黒は井目の力ではない。つまりこちらが押されっぱなしであった。五子くらいではないか。
転じた白もなかなか活きることができず、黒を制限しながら逃げていたのであるが、なんと黒が白の大石を取りかけに来た。強手を打ってお互い一眼づつになり、何とかシノギの筋を見つけた。わたしは、黒の大石を示して「今この石を狙っているんだよ」と言ったが、黒は無視して更に取りかけに来た。
黒が十数目の白を切り取り、白は二十数目の黒を切り取りイキイキとなるつもりだった。だがこれでは勝負がついてしまう。だから黒がそうせずに全体を活きようとしたのは、間違いとは言いきれないが、読めていなかったらしい。結果、黒の三十目ほどの石を取らねば、白の四十目ほどの石が死ぬことになった。ただダメの数が白のほうが多かった。
結局、その黒石を殺して、勝負がついた。わたしは「これで終わりにしませんか」と言ったが、ヨセを打ちたそうだったので、ヨセまで付き合った。
その時思ったのだが、黒は初めのころの鋭さと比べて、ヨセの力があまりに弱い。確かに平均すれば井目の力だったのかも知れない。ところが黒の打ち始めたころの強さに合わせて、白は強く打っていたので、大石の死を別にしても、かなり差が付いてしまった。
活きるのに精一杯で、ウソ手を打ったつもりはないが、強い人から見ると、わたしの手はウソ手に近かったらしい。注意されてしまった。m(__)m。
今まで井目は置いたことも置かせたこともなく、初めての体験だった。それが悔いの残る碁だったのが残念。
あとから思ったが、この黒さんは、定跡や手筋や死活よりも、とにかく最後まで打つ経験を積むことが大事かなと。この流れがつかめたら、次は定跡や手筋や死活の勉強だ。(^_^)。