竜舌蘭は100種以上が知られている。いわゆる蘭とは違う。
竜舌蘭の代表的な種がアオノリュウゼツランだ。南北アメリカの熱帯が原産地で、広く世界で栽培されている。
大きな葉は先が鋭く尖り縁にトゲを持つ。茎は太く短い。一般に成長が遅く、俗に百年に一度咲くと言われている。英語名はセンチュリー・プラントと言われているという。実際には30年程度で咲く。
生態が似た植物にプヤ・ライモンディがある。パイナップル科でこれも百年に一度咲き、センチュリー・プラントと言われているとある。ちなみにセンチュリー・プラントで検索すると竜舌蘭ばかり。日本にはプヤがないのでそうなるのかな。
アオノリュウゼツランはなかなか咲かないので、日本での開花例は珍しい。わたしの知る限り、両方の指で数えられるほど。
2003年に浜離宮で咲いている。このアオノリュウゼツランは55年かかったという。
葉が人の背丈より高くなるが、花はさらに珍しい。
花茎が伸び出すと10メートル近くなる。まるで電信柱だ。そこに枝を張ったように花が咲く。
1996年に夢の島熱帯植物園で咲いた。この時は30年くらいで咲いた。
2006年に新宿御苑で咲いた。
2008年に北区赤羽台で咲いた例がある。撮影者が、写真の利用を許可しているのでここに載せさせて貰う。

数十年に一度このように花茎を伸ばし、花が咲くと一生を終える。
ほかに、テキーラリュウゼツランは蒸留酒テキーラの原料になる。
フクリンリュウゼツラン(覆輪竜舌蘭)は青の竜舌蘭の斑入り。
いま、夢の島の熱帯植物園で青の竜舌蘭が花茎を伸ばしている。熱帯植物園のHPで6月10日に、花芽が付き開花に向けてぐんぐん生長中、というニュースがあった。これから花茎を8メートル近くまで伸ばし、8月頃に開花予定、とある。
その後に追加のニュースがないのでどうなったのだろう。そのうち見に行こうと思っている。
わたしは1982年に台湾の台東の近く小野柳に行ったことがある。

ここで見たのがこの花茎である。当時は竜舌蘭を知らず、この花茎がそんなにも珍しいものとは思ってもいなかったので、チラッと見ただけだった。

台湾−蘭嶼は竜舌蘭が多い。知らなかったので、そのつもりで見ていないので、同系統の似た植物かも知れない。葉の棘を利用して家畜を囲い込んだり畑を囲ったりしている。あとであれは竜舌蘭だった、と思った次第である。いろいろ調べてみたが、確認できなかった。
参照: 台東 小野柳 蘭嶼7−イラタイ(漁人村)
青の竜舌蘭(アオノリュウゼツラン) に続く