2024年07月08日

グイン・サーガ 外伝22 ヒプノスの回廊

2011-2- 記

 グインサーガ外伝22 ヒプノスの回廊  
栗本薫   早川書房   11.2

        hipunosuno.jpg

 著者の死去によって中断してしまった「グインサーガ」の別巻22であり、文字通り最終巻である。なお、他の作家がグインの世界を書き継ぐ計画があり、5月にもその第一号が発行される予定である。
 わたしはそこまでつきあえるかなあ、と思っているが、図書館にあれば読みたい。それはともかく。

 この本はいままで収録されなかったものを集めて、これでグインサーガの全ての作品が本になった。
 表題作におけるグインの故郷の星のありようが、違和感がある。「新・魔界水滸伝」のような国を考えていたのだが、これではなぜグインが生まれてきたのか納得がいかない。これを書いた当時はそう考えていたのか。それともこのような夢を見ただけの仮の姿か。

 「氷惑星の戦士」というグインとは異なる短編もある。グインに先行する小説であったという。これでは大きな物語にはできないので、あらためてグインサーガを考えた。
 となると、違和感があるものの、グイン世界の一部として集めたことになる。
 全部で6編

 表紙の絵であるが、このてのアンバランスな絵が多くなった。臀部付近だけを露出し、それ以外は全て隙間なく覆う。こんなスタイルはあり得ないだろう。
 ビキニでもいいし、全裸でもいい。「フェラーラの魔女」スタイルならかまわない。しかしこのスタイルはまるで覗き。画家のセンスを疑う。
posted by たくせん(謫仙) at 02:49| Comment(4) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
 グイン・サーガの「ヒプノスの回廊」は個人的には違和感がある作品でした。
 SFなんだからあれはあれでありだという方も意外と多かったんですが、、、個人的にはやっぱりなんだか違和感がありましたね。
 グインの別作家さんによるシリーズ。自分はきちんと読みたいなと思っております。
Posted by 樽井 at 2011年03月25日 12:38
樽井さん
なんとなく続かない気がしますね。
別作家よるシリーズ、興味がないというわけではないんです。様子を見て…ということになると思います。最初の一冊は買って様子見でしょう。
プロの作家なのであの世界を壊すようなことはないと思いますが、外伝のようになるのでしょうか。まさか本伝の続きはないでしょうね。
Posted by たくせん(謫仙) at 2011年03月26日 08:15
こんばんは。
 確かに一巻を読んでダメダメだったら考えるとは思います。
 一応は、三作も外伝的な作品になるそうで、しかも連載作品的になるそうです。牧野修、久美沙織、宵野ゆめの三人さんなんですが、、最後の一人はコメントのやりとりをしていてもすごく謙虚な人柄が伝わってくるので期待しています。
 
Posted by 樽井 at 2011年03月27日 23:11
樽井さん
三作なら中編ですね。
この三人の仲で、名前を知っているのは久美沙織だけです。小説道場出身なので、栗本薫の世界を知っている方。
コナンのような形になるのかな。

話は変わりますが、あのあと、記事にはしていませんが、「御宿かわせみ」を4冊読みました。幕末のちょっと緊張する世界を背景にいろいろと事件が起こっています。もう少し続けてみます。
Posted by たくせん(謫仙) at 2011年03月28日 08:01
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