2011年05月04日

タイムスリップ忠臣蔵

鯨 統一郎   講談社   09.11
 一連のタイムスリップものの5作目らしい。
 他の小説は読んでいないが、続きではない。
 わたしは久しぶりに古い形のSFを読んだ気がする。わたしがSFに夢中だったころのSFだ。後に観念的な頭の中だけのような話が多くなり、わたしには整合性が取れているのかどうか判断できないような、疑問だらけの話が多くなって、SFから遠離っていた。
 それだけに久しぶりなわけだが、なぜか味が薄い。読み終えるころハッと気づいた。言葉が問題だったのだ。未来から元禄時代にタイムスリップしているのに、普通に会話している。古いSFはこんなとき、言葉を習得するための設定などもしていた。
 新書版二百頁弱では中編に近いので、そういうことを省略したのかな。それとも最近の読者は気にしない?
 未来から、仇討ち推進グループと仇討ちを止めようとするグループが江戸時代に行き、忠臣蔵の各場面で登場人物を交えて戦うことになる。話としてはけっこう面白いと思う。他のタイムスリップ小説も、機会があれば読んでみたいと思う。
posted by たくせん(謫仙) at 08:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。 
 これが謫仙さんの基準をクリアするとは、やや意外でした。
 ご指摘の通りに、かなり軽い仕上がりでしたし、紋切り型過ぎるから鯨さんファンの中でも、これはどうかな〜と言われていた作品だったので意外でした。もし鯨さんのタイムスリップシリーズを読まれるのでしたら、森鴎外ものがあるので、次はこちらをおすすめいたします。あくまで個人的には、ですが、僕はそちらのほうをおすすめ致します。

 追伸 グインの例の新刊が出ておりましたよ。読んでみましたが、まだまだちょっとみんな遠慮しつつですが、思ったよりはよく出来ておりましたし、旦那さんの今岡さんの寄稿もあり読み応えもありました。
 
Posted by 樽井 at 2011年05月04日 22:20
樽井さん
他の本でも鯨さんは、アイデアは意外でも展開の仕方はまともなので読みやすいと思います。
言葉だけを取り上げましたが、実は着物の着方、帯の締め方、歩き方、髷の結い方、生活の仕方などなど、問題は多い。それらはなんとかクリアしたとしても、言葉は無理でしょうということなんです。
グインの続編出ましたか。さっそく本屋へ行ってみましょう。
Posted by たくせん(謫仙) at 2011年05月05日 08:28
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