2006年07月27日

幻聴・幻視

 わたしが運転免許をとって間もないころ、レンタカーで東京から伊豆弓ヶ浜までドライブしたことがある。
 初めての運転なのでゆっくり走ったせいもあるが、渋滞に巻き込まれたりして、かなりの時間がかかった。着いたときには夕方近くなり、精神的にはかなり疲れていたはずだ。一日中エンジン音を聞いていたことになる。
 そして、知り合いが経営している民宿に泊まった。すぐ近くに浜に通じる大通りがあるが、夜になると車の通りは少ない。
 その夜のこと。
 布団に入って30分もしたころだろうか。わたしは布団の中で本を読んでいたのだが、表の通りを車の通る音がした。それから間もなくまた音がする、それも数台の車の音だった。灯りを消して眠ろうとしたら、車が通るたびに窓に車のライトが当たりピカピカする。そのうちに次から次と車が通り、ライトの光が目障りで眠ることができない。30分ほど我慢していたが、ついに立ち上がり、いったい何があったのかとカーテンをめくると、表は真っ暗でシーンとして車は影も形もない。
 車の集団が通り過ぎたのかと布団にもぐってしばらくすると、また車が通る。うるさいと起きあがり、窓の外を見るとシーンとしている。
 その時になって、ようやく幻聴幻視であると覚ったのだ。
 だか寝ようとすると、車の振動音が響く。起きるときえる。また寝ると振動音が響くを繰り返した。
 それでもいつか寝入っていた。
 それ以来、各地の紛争地域で、紛争が終わっても、こどもたちが幻聴におびえて眠れないというニュースに接するたびに、民宿でのエンジン音の幻聴を思い出す。
posted by たくせん(謫仙) at 12:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 山房筆記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに幻聴というのは体験した事があります。
13年一緒に居たインコが亡くなったって何週間か?「ピピッー」という鳴き声が・・・その度にえ??と不思議な思いでした。
Posted by 千春 at 2006年07月27日 23:18
千春さんもそんな経験があるのですね。もしかすると昔の幽霊などもそのようなものかもしれません。
今日、書庫に「トランスオブウォー」をアップしましたが、そのなかに鷹が飛んでも敵の戦闘機に見えるという話があります。そんなトランス状態の話を読んで、幻聴や幻視のことを思い出しました。

  寝ぬる夜半あや子の声は高く張り
      灯りを点けて静寂を知る

 初めて藤あや子のコンサートに行った翌日の10首のうちの1首です。
Posted by たくせん at 2006年07月28日 17:42
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