世界アマ日本代表決定戦決勝で、中園清三さんに敗れている。残念。
もう一局は準決勝で諸留康博さんに勝って決勝に進出した。
桁違いに強いことは知っていたが、こうしてアマのトップを争うと強さを実感する。
180手で投了したが、盤面でも勝てないようだ。
わたしは木下さんに一局教えて貰ったことがある。ヒカルの碁を読んだ人は判ると思うが指導碁である。本来なら井目(九子)であるが、指導碁なので三子局。
途中でわたしの大石が死んでしまった。そこで投了しようとしたら、木下さんは手を抜いてアサッテの方に打つ。わたしは大石を活きて続けて打った。
終局後に訊いてみたら、「ここはこうしてこうして……」と20手以上並べ、「それで活きています。ここに石があると死んでしまいます」と、わたしには手を抜いたように見えた手を指して言う。
こんなふうに相手が読めないと判っていても、きちんと読んで対応する。これが木下さんの強さなのだ。
この時は若い女性を相手に三面打ちをしていた。局後は3様に並べて説明する。これだけでもわたしには神業。
第39回(1999)朝日アマ十傑戦では冠を戴いている。