小松左京 徳間書店 1989.12 (早川書房 1967)
中編の表題作と短編5編の文庫本である。
わたしがSFにのめり込む少し前に書かれている。このような物語なら今でも読めるのだが、今ではパターンが出尽くして、このような黎明期のような小説は書きにくいかも知れない。
紹介は表題作だけにする。
二十一世紀、フジ・ナカハラは再生を信じて、冷凍睡眠に入った。ところが海王星で覚醒しても定方進化したにすぎない人類の現実に愕然とする。落胆して、間もなく飛ぶ太陽系外の宇宙船で旅立つことにした。そこで到着した星には、人の遺跡があった。調べていると、その星の人は更なる進化を目指していた。その進化の果ては神の領域であるのだが、それは可能か。
「光あれ…」といえば宇宙が再生できるのか。
いまふうに言えばビッグバンが起こるであろうか。
当時はこんなスケールの大きな話に夢中になったものでした。
2012年01月23日
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