2006年10月16日

北海道11 アイヌコタン

 阿寒湖に向かう途中で見た、北海道に形が似ているという湖ペンケトー。
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 バスの窓からの撮影。
 阿寒湖畔で観光客は3手に別れる。アイヌコタンはわたしひとり、阿寒湖観光船に数人。ほとんどの人はそのままバスでオンネトーに向かう。このオンネトーは小さな湖だが水の美しさで有名らしい。
 アイヌコタンに行く。わたしは少数民族の生活に惹かれる性質があるようだ。
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 ここが入り口、アイヌの守り神であるフクロウの大きな彫刻。
 ここまでくると、あの口琴の音が響く。台湾の高山族にもあり、雲南のナシ族の演芸場でも聞いた。
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 中央奥に歌舞演芸場、時間がないのでこれは入ることができない。
 中央は駐車場を兼ねた広場。そして両側に土産物屋。右手奥に森と湖の芸術館があり、演芸場の左には民家様式の建物がある。
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 なんとなく、雰囲気があるとはいえ、アイヌの建物ではないだろう。家々は普通の木造建築で、入り口だけこのようにデザインされている。
 アイヌコタンはこれだけしかない。名前に騙されたような気がしないでもない。この少数で固有の文化を保つことは難しい。まして戦前は同化政策で、独自文化を維持しにくかった事情もある。それでも人々の風貌は民族性があった。
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 古民家はこれ一軒しかない。中まで古様式を保っているかどうか。これは小さいながら博物館でもある。
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 中の展示品。アイヌ独特の模様がある着物、生活用品、食料などが展示されている。
 建物の一番奥に大きめの窓があり、そこには祭壇がある。神はその窓から出入りする。
 この民家と森と湖の芸術館は共通入場券。
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 古民家の隣にあったプー、貯蔵庫である。
 古民家に一番近い土産物屋に入る。そこでは彫刻の作業場でもあった。主は60歳くらいの男性。
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 手彫りというがどうか。値段も安いし、簡素な雰囲気がいい。木は柳である。隣に2年経つという同じものがあって、ほとんど色が変わっていなかった。
 いまはパソコンモニターの脇に置いている。台を含めて帽子のてっぺんまで10センチ。 台には「阿寒湖」「06.9.6」と目の前で入れてくれた。
 支払いの時のわたしの紙入れ(財布)に目をとめて言う。
「それはなんの模様です?」
「これは雲南省のペー族の模様です。そこで買いました。そういえばそのとなりのナシ族では口琴の演奏を聴きましたよ」
 わたしがそう言うと、主は後ろから口琴を取り出して口に当て、人差し指ではじいた。澄んだいい音だ。
「これでしょう」

 そろそろ時間だ。集合場所に向かう。結局、阿寒湖の水面は数秒見たのみ。
 ここは毬藻で有名だが、もちろん採集は禁止。だが、これは簡単に養殖できる。あちこちで小さな毬藻を売っていた。育てるのは簡単だが、丸くするには毎日転がさないといけない。湖では水の流れに転がされて丸くなる。

 ここで今回の観光は終わり帰路につく。帰路にガイドはキタキツネの悲しい物語を語った。
 キツネはよく道端に出てくる。人は車を止めて見入るが、その時つい食物を与えてしまう。それに慣れたキツネは自然界で獲物を捕らなくなる。子どもが生まれても、子狐は獲物を捕る方法を学ばないまま、自立せねばならなくなる。道端で人の食べ物をもらうが、冬になって、車が通らなくなると餓死することになる。
 餌を与えるのは止めてくださいという、ガイドの説明だ。
posted by たくせん(謫仙) at 20:44| Comment(4) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アイヌコタン、30年以上前に行った覚えがありますが〜大昔だったから
何もない原っぱのようだったけれどなぁ〜〜あの頃は雰囲気はありました、わら小屋で「ピーリカ、ピリカ〜♪」と踊りながら歌ってました。
今はアイヌの子孫も居ないのでしょうか?、観光地化されてますね(^^ゞ
Posted by 千春 at 2006年10月17日 00:31
 千春さん。古民家のような家ばかりだったのでしょうか。
 それでは、雰囲気はあったでしょう。
 わたしの立ち寄った土産物屋の親父さんは濃いヒゲで、アイヌらしい顔立ちでした。他にも数人見ましたが、若い人は見ませんでしたね。仕事で出かけているのか、村から出て行ったのか、詳しいことは判りません。
 実際問題として、昔の生活を強いることはできませんし、アイヌ文化は急速に消えてしまうことでしょう。いまの様子はすでに記録に近くなっていると思います。コタン全体が博物館化しているイメージですね。
Posted by たくせん at 2006年10月17日 09:01
阿寒湖に向かう途中に双湖台からペンケトー・パンケトーは見ました。
原生林にとけこんだというような素敵な湖で、行ってみたいなと思いました。
阿寒のアイヌコタンを訪れたのは30年もむかしですが、金田一京助の「北の人」のイメージとは程遠い観光地化したものでした。
阿寒で一泊する前の日は美幌の町で泊まったですが、アイヌや熊の手彫りのを売っていました。
みやげ物店で売っているものと較べると、熊も全て違う顔をした温かみのあるものでした。
阿寒でなく、旭川の近文のアイヌコタンのものだといっていました。阿寒と比べると観光地化されていないといっていましたが、今は、変わってしまっているんでしょうね。
Posted by オコジョ at 2006年10月19日 08:48
阿寒湖のコタンが最大だといいますから、もしかするともうコタンといえないのかも知れませんね。
金田一京助は内面まで入り込んだ観察をしていますし、かなり前ですから、イメージは一変しているでしょう。
そういえば、アイヌではなくてアイノだと言っていますね。
彫り物は手彫りが望ましい。とはいえ、使い道によっては安い機械彫りも可。わたしなど高価なものはとても買えませんし、なにも買わないよりも機械彫りでもいいから記念に欲しいと思いました。
Posted by たくせん at 2006年10月19日 19:45
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