2012年10月30日

ザ・チーム

井上夢人   集英社   2006.1
 盲目の人気霊能者、能城あや子が、テレビ番組で招霊木を振って託宣をすると、それがみごとにあたり、警察でも気がつかない過去の犯罪を明らかにする、依頼者も気がつかない不思議な事象の真実が解明する。
 あや子は巷では大ブームとなった。しかし、実はでっち上げられた偽霊能者であった。
 そのでっち上げのために、捜索のプロ草壁賢一とパソコンのプロ藍沢悠美の異常な能力が使われていた。だが表に出ては犯罪者になってしまうので、いつまでも陰で支えている。このふたりの能力こそ霊能者なみ。そしてチームをまとめるが鳴滝。
 なんとかインチキを暴こうとする者もいるが、チームの能力はそれを上回る。
 しかし偶然までは支配できない。ついにインチキが暴かれそうになるが、チームは解散してしまう。

 草壁の捜索技能や悠美のパソコン技能が、本当にできることなのかどうかわたしには確信が持てないが、この小説上ではできることにして、おかしなコトはないと思う。
 現代版の仕置人のような感じだが、チームは決して手を下さないし、能城あや子の真実の告げ方が鮮やかで、依頼人たちが全て満足するような、夢のある後味のいい楽しい小説だった。
 チームのキャラがそれほどたっていないので、個人的な思い入れができにくい。むしろ敵役の稲野辺の方が、キャラがたって思い入れがある。それに、草壁一人で多くの依頼の内情を探ることができるのか。少し無理がありそうだ。連作短編なので、一編づつ考えると問題はないと思う。
posted by たくせん(謫仙) at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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