2013年11月30日

鳩啼時計

 小松左京に鳩啼時計という短編がある。
 その中に西条八十のこんな詩がある。一部かな付きなのだが、読みにくいので右にまとめた。

   鳩啼時計

鳩啼時計今啼きぬ  (はとなきどけい いまなきぬ)
冬の夜ふけの十一時
凩さむき戸外には  (こがらしさむき そともには)
利鎌のごとき月冴えて(とがまのごとき つきさえて)

過ぎし日君と一つづつ
銀座の街に購へる  (ぎんざのまちに あがなえる)
鳩啼時計いま啼けば
うれいは深しわが心

昔恋しきシャンデリア
運命は恋を割きたれど(さだめはこいを さきたれど)
心は常に君と住む
鳩啼時計かうかうと
冬の夜空を呼びかわす

 初めてこの本を読んだとき、妙に感じるところがあって、始めの8行はその場で覚えてしまった。もう25年も前の話だ。
 鳩時計の音を「かうかうと呼びかわす」と表現したのにも驚く。
 冬の夜ふけの十一時では、太陽は地球の裏側にある。利鎌のごとき月は見えるはずがない、なんてことも思っていた。
 電子ブックで今読んでみると記憶と違うところがある。
 では西条八十の原作はどうか。ほんとうに西条八十はこんな詩を作ったか。SFなので、小松左京が作った可能性もゼロではない。
 ネットで捜したが、はっきりしない。少し違う詩があったが、記憶していたというので、こちらが正しい可能性が大きい。
posted by たくせん(謫仙) at 07:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 山房筆記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック