2013年12月29日

中国雑話 中国的思想

酒見賢一   文藝春秋   2007.10

 歴史上の人物や出来事を冷静に評価している。
 例えば、三国志の人物では、曹操は軽薄、孫権は陰湿、劉備は「この腰の座らなさと無定見には史書も呆れたに違いなく…。」
 と言うように三国志演義の虚飾を取り払って評価する。特に日本人には理解しにくい、仙人・関羽・孫子・易的世界・中国拳法などは、引き込まれる。

 わたしが去年武当山に旅したとき、教わった武当山武術は、まず、軽く足を広げわずかに膝を曲げて、腕は大きな風船を抱くように丸みを持ちながら前に出し、両掌が向きあうような形で、肩を落とす。手も力を抜く。これをそのままにして二十分以上。わたしは意味が判らず、とにかく体験入門のつもりでやっていた。この本ではこれが最も優れた修行方法だという。ようやく意味が判った。
 太極拳のあのゆっくりした動きは、高齢者に教えるために考え出されたのだが、正確にできるようになると、速い動きの武術としてもかなりのものになるという。

 孫子の兵法の神髄は戦わないこと。それは当時の戦争のやり方にある。欧州もそうだが、戦争は外交問題を解決するルールのある戦いなのだ。周辺の国は審判役になる。そんな時代に戦争をどう考えるかが、孫子の兵法なのだ。戦いになっては莫大な費用がかかり、勝っても得にならない。負けると大損。だから戦わずに勝つ方法を考えた。実際に戦うのは最後の手段なのだ。
 そんなとき、秦やモンゴルのような、ルールの違う戦争文化をもつ相手に大苦戦することになる。負けると国どころか民族が滅びるのだ。

 このように日本人では気づきにくい、中国人の考え方の解説書だ。
posted by たくせん(謫仙) at 11:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たくせんさん

 こんばんは。

 たくせんさんは中国の奇書の「推背図」という本を読んだことがありますか。
この本は、「中国一の予言奇書」と呼ばれています。著者は唐時代道教の代表の李淳風氏です。李淳風氏は「易経」の専門家と言われています。李淳風氏はこの本で図と文字の形式で中国の唐時代からの何千年間の未来を予言しました。今までの予言は恐れるほど正確です。現代には、日中戦争や共産党の建国や文化大革命などの歴史的な大事件をすべて正確に予言しました。今の世界に、この本を研究している人は多くいます。日本の本屋にもこの本があるはずです。

 個人的には、この本にすごく興味があります。だから、たくせんさんに薦めたいです。


サイ
Posted by サイ at 2014年01月11日 23:00
サイさん
 面白い話ですが、わたしは予言そのものは興味がありません。
 わたしが(他の人もふくめて)武侠ドラマなどをおもしろいと思うのは、そんなことはありえないと承知しているからですよ。
 SFの超能力者もありえない。そこをどう説明してありえるように思わせるか。
 スーパーマンや小龍女はどうして空を飛べるのか。それをもっともらしく説明します。それを前提として、矛盾しないように物語を進めていく。だからおもしろいと思うわけですね。
 香港漫画で、巨石を投げて一撃で城を打ち壊す人物が出てきますが、それなら城はそれに耐えられるように作るはず。なのにそうなっていない。これは整合性がないということになります。(おそらくどこかでその理由の説明があると思いますが)
 予言書というのは、あちこちにありますが、当たったというのは牽強付会で説明しているのがほとんど。今まで全部当たったという予言書も次の予言は当たらないのが常識。有名なのが「一九九九年世界崩壊説」。
 中文老師が20年ほど前に言った言葉。
「日本ではテレビで占いが毎日行われている。しかし、中国ではありません。日本では遊びであることを皆承知していますが、中国人は政府が発表しているからと本気になってしまいます」
 今ではそんなことはないでしょうね。
 それよりも易経を読めるほどの知識がありません。なまじの漢文知識では歯が立ちませんし、聞いても何を言っているか、全然判りません。今から学んでも英語をマスターするほどに難しいでしょう。(わたしにはできないという意味)
 解釈次第でどうとでも読めるのが予言書です。
Posted by 謫仙 at 2014年01月12日 11:00
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