2014年03月30日

やなりいなり

畠中 恵   新潮社   2011.7
 しゃばけシリーズの10巻目。表題作ほか4編の短編集。
 今回は各編にその中で中心となる料理というか菓子のレシピつき。おいしそうだ。妖(あやかし)もあまた登場する。問題はそれが十分に生きていないように思えること。主題ではなく狂言回し程度の扱いになってしまっている。
 おもしろいとは思うものの印象が薄い。わたしなど一巻目から全部読んでいるので、この長崎屋の様子を飲み込んでしまっている。そのためか妖が登場してもほとんど活躍しないのが物足りない。何のために登場したのか。
 この巻をいきなり読んだ人は、おもしろいと思うかな。

 本来、人の世界に妖が入り込んで、ひっそりと(静かではないが)生活していた。そのためにストーリーが思いがけない展開をしていた。それがこの巻では、妖が多く表に出て、思いがけなさが薄れた。妖がいなくても人の世界のストーリーは変わらないのではないかと思える。だから、妖(あやかし)を出した意味が薄れてしまうのだ。
posted by たくせん(謫仙) at 14:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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