評判の本であった。
題名からして、どこかおかしい気がする。「な」がこれでいいのかな。
わたくし的にはOKなので、読みたいなー、みたいな。
冗談はともかく、この本は巷に流れている、どこかおかしい日本語の、そのおかしい理由とそれが発生した事情まで、詳しく解説している。
おビールをお持ちしました。
これなど、「お」の使い方の問題だが、従来は謙譲語の考え方で解説されていた。この本では美化語として、まだ一般的ではないとする。
なお、金田一京助は「お」を謙譲語で使うのは間違いだと説いているそうだ。
全然いい。
この全然の使い方は気になっていた。
「お言葉ですが…」では、「明治のころから使われていて…」と書いていたが、わたしは「それでは間違いといわれる理由はなんだろう」と気になっていた。
誤用であると気がついて使われなくなったかも知れないのだ。それなら明治から使われていても、正しいという根拠にはならない。
本書では、本来は「全く然り」で、肯定にも使われるという。更に現在の使い方では、全くの肯定ではなく「あなたが思っていることとは違って」という場合に使うそうだ。
「大丈夫?」と訊かれて、
「全然いいよ」と答える。
だから、肯定的に使っているといって、ずくに間違いと決めつけるのは問題でしょう、と。
じゃないですか。
「わたしって、すごく忘れっぽい人じゃないですか」
初対面の俺がそんなことを知るか。それを訊いただけで、アホだと思うが。
ないです。
あるいは「美しいです」などの「い+です」。
この言葉、会話ではよく使うが、地の文では今でも見苦しく感じる。
だから、わがホームでは、掲示板では書くがコンテンツでは原則として使わない。
わがコンテンツ第一号の「ですます文体」を書いたのはいつだったか。インターネットを知らないころである。
「これは桜の花である」という文がある。
「これは美しい桜の花である」もある。
「これは美しいである」はおかしい。それをですます文体で、
「これは美しいです」とすると、かなり違和感が薄らぐ。
解説は、
「ないです」は落ち着きません。「ありません」が好ましい。
「い+ですね・でしょう・ですわ」は気にならなくなる。「ないです」とは別な表現と考えるべき、ということです。
このほか
みたいな。
コーヒーのほうをお持ちしました。
こちら〜になります。
っていうか。
とんでもありません。
二個上の先輩。
こんにちわ/こんにちは。
など、聞いていて気になる日本語をとりあげています。