2014年05月13日

「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人

「がんもどき」で早死にする人、「本物のがん」で長生きする人
近藤 誠   幻冬舎   2013.11

 薬はすべて毒である。これがわたしの基本的な考え方である。本来毒であるものを薄めて、人が利用したのが薬である。
 そうはいっても、進歩した現代医学では、「すべて」は取り消して「ほとんど」にせねばならないかも知れない。
 薬はそのマイナス面(副作用など)を承知の上で使うことになる。
 マイナス面をできるだけ押さえる。だから症状によって使い分けるのだ。

 事前に言っておく。
 この本の内容を信頼している訳ではない。半信半疑というより一信九疑くらい。
 疑問の余地はいろいろあるが、考えるきっかけになる本である。

 この本では「がん」を転移する「本物のがん」と、転移しない「がんもどき」に分けて説明している。
「がんもどき」は放っておいてよい。「本物のがん」は既に移転しているので、手術しても無駄、と。
 ちょっと常識に反する。いわゆる早期がんを移転する前に切り取ってしまえば、とわたしは知らされていた。だが人に見つけられたがんは既に晩期、体の百万もの個所に移転しているという。
 がん細胞ができてから見つかる大きさになるまで、20年とか30年とかかかるので頷けよう。

 そもそも「がん」とは何だろう。著者はいう。
  体の命令を無視して勝手に増殖する細胞。
 だから「がん」そのものは痛くはない。それが増殖して、臓器を圧迫するようになると痛くなる。
 傷の回復のために増殖する細胞は正常。しかし傷口にはがんが多発しやすい。
 iPS細胞を作るとがんが発生する、とか。原理は同じである。

 「がん」は苦しみ抜いてやせ衰えて死んでいくイメージがあるが、その苦しいのは手術の傷や治療のせい。何もしなければ、少しも苦しむことなく普通の生活を送ることができる。
 手術で助かったといわれるのは、実は「がん」ではなく「がんもどき」であり、手術をしなくても問題のないものばかり。
「がん」は手術では収まらず、本人は手術で苦しむばかり。しかも手術の傷はがんがもっとも移転しやすいところ。だから手術は受けるな、治療薬は効かず害ばかり。治療や手術は医者や製薬会社のもうけのため。

 極論過ぎると思うところもあるが、大筋は頷ける。
 もちろん反論があるだろう。あるどころかほとんどが反論であろう。
 わたしは、著者が毎年のように本を出していて、本業は著述業かと思えるのが気がかり。
 出版社が幻冬舎であることも少し心配。

 トカゲのしっぼ切りということがある。トカゲのしっぽは再生する。再生とがんは同じようなもの。再生はがんが多発することを意味する。寿命の長い生物は、がんの発生を抑えるために再生能力を捨てた。

 この本の内容を信頼している訳ではない。半信半疑というより一信九疑くらい。
 疑問の余地はいろいろあるが、考えるきっかけになる本である。
posted by たくせん(謫仙) at 07:35| Comment(1) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この本に興味を感じたら、その前に

http://takusen2.seesaa.net/article/409114818.html
「ニセ医学」に騙されないために

を読むことをお勧めします。
Posted by 謫仙 at 2015年06月25日 11:16
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