2014年06月12日

童子の輪舞曲

僕僕先生−童子の輪舞曲(ロンド)
仁木英之   新潮社   2013.4

 今までの流れからは外れた外伝風の短編集である。
 始めに今までの旅の地図やキャラクター紹介があるので、初めての人も楽しめよう。
 旅の途中であったことを書き漏らしたので…、といった感じの外伝風なので、おもしろいのだが、肩すかしを食ったような気がした。気軽に読めるし、本編の旅には何の関係もないので、読まなくても旅には影響ないだろう。
 それぞれの話で、登場人物の性格や内面を表に出すような場面が多い。
 第狸奴の生態など、本編では全く出てこない。
 最後の「福毛」の舞台は現代日本。元ニートだった康介の、妻が入院した。それが病気ではなく、異常に早い老化であった。
「…約束して欲しい。ボクがどうなっても、待っていて欲しいんだ」
 しかし、事情がわからない康介はじたばたしてしまう。
 そして逆に入院する羽目に、
「だめだなぁ」…「どうなっても、待っていて欲しいって言ったじゃないか」
 僕僕先生と王弁の将来を暗示(明示?)するようなエピソードだった。
 でもねえ、全く事情を知らない康介にそんなこと言っても……。ツンデレの極だ。
posted by たくせん(謫仙) at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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