2014年08月02日

ゴルディアスの結び目

小松左京   角川書店   1977.6

 ゴルディアスの結び目とは、
 フリギアのゴルディアスの結んだ結び目を、誰も解(ほど)くことができなかった。
 数百年の後、遠征中のマケドニア王アレクサンドロスが訪れた。そして、結び目を解こうとしたが、解けなかったので、剣で両断してしまった。
 この故事によって、手に負えないような難問を誰も思いつかなかった大胆な方法で解決してしまうこと、の意味になった。
 これには異説がいろいろある。

 小説は夢枕獏のサイコダイバーのような話だ。
「憑きもの」の引き起こす超常現象は、題名のような「ときほぐせない問題」なのか。
 アフドゥーム(最後の審判のあと)病院には、ある少女が拘禁されていた。俗に言う超常能力の持ち主。
 この少女マリアを救うために伊藤浩司は呼ばれた。職業はサイコ・エクスプローラー。
 マリアの世界に入っていくと、マリアの力は悪魔を思わせるほどで、とても助け出すことはできない。
 いろいろ調べているうちに、マリアはとてつもない悲しみの過去を持っていたことが判った。マリアの悲しみは物理的に世界を変えてしまうほど。
 改めてマリアの世界に入っていくが、引き戻せない一線を越えてしまう。それならば逆にもっと深い世界に入っていくことにする。
 その結果、二人を閉じ込めたまま、その部屋が縮み始める。重さは約五十トン。直径二十五センチの球状。それはさらに小さくなっていく。将来はマイクロブラックホールになると思われる。

 その他の作品を含めて、日本SFの創生期らしい、著者の科学などの知識と想像力を総動員し圧縮したような中編集。
posted by たくせん(謫仙) at 09:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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