2020年03月09日

「ニセ医学」に騙されないために

「ニセ医学」に騙されないために 新装版

名取宏   内外出版社   2018.11
    科学的根拠をもとに解説

同じ本の新装版である。
著者名をハンドルネームNATOROMU からペンネーム名取宏に変更した。
出版社も変えている。
 前に紹介した、 医師が教える最善の健康法 でも、次の考え方で一貫している。
 現代の標準医療が絶対に正しい保証はない。何十年か経ったとき、間違いを指摘されるかもしれない。しかし、現段階では、「世界が認めた 論文に基づく 科学的根拠あり」が最善と考えられるのだ。

 前回読んで、書き残したことを追加する。
 がんの痛みに対してモルヒネを使って、痛みを和らげるが、ある医者は、モルヒネを使うと「リンパ球がすべて破壊される」と主張して、モルヒネ使用に反対している。しかし、医学的な根拠は一切示していない。リンパ球がすべて破壊された例はない。
 さらにがんの痛みは治癒反応だと主張し、死ぬ気で一週間痛みを我慢すればガンは消えると主張している。
(要約している)
 これだけで、わたしでもニセと判る。むかしモルヒネなどがなかった時、みんな痛みを我慢していたのだ。しかし、がんは消えない。治っていないのだ。

 あるがん患者の話、がんと診断されたが、気功師が「医者なんかに任せていたら殺される」といわれ、信じてしまった。気功でがんが治るといわれた。ところがだんだん痛くなる。我慢できなくなって、気功師に連絡したところ、「病院に行け」と言われた。
 こんなニセ医学が結構流行っているのだ。
 著者とて全てに通暁しているわけではない。ニセ医学に対する、姿勢・考え方の解説だ。

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「ニセ医学」に騙されないために
メタモル出版   NATROM   2014.6
    危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!

「ニセ医学」とは、医学に見せかけておきながら、実は医学的な根拠がまったくない医学のことをいう。
 ちまたに氾濫する「ナントカ健康法」、わたしでも一目で偽物と判るのがほとんどで、読む気がしない。わたしのブログでは、半信半疑というか、ほとんど信じがたいがどうだろうか、という本を何冊か紹介してある。
 そんなふうにおかしいと疑問を持ったら、確認するために調べるが、頭から信じてしまったら、いかに反論しても受け付けなくなる。
 また健康なときなら冷静に判断できても、苦しいときには藁をもすがる思いで試してみたりする。
 そんな人に対するアドバイスやニセ医学に対する反論をあげている。

 臨床の現場では、医療制度や医療機関の事情、製薬会社の思惑、個々の医師の能力不足により、必ずしも医学的に正しい診療が行われないこともある。
 ときどき、論文の誤りが報じられることがある。だからといって医療を頭から信用しないのはもっと問題なのだ。
 医療者に認められていない治療方法は疑え、というのが中心で、偶然うまくいった治療法を勧める例に用心しろといっている。
 標準治療を否定して「これだけで治る」と謳ってるものは、冷静な時なら疑える。
 何でも効く薬はあり得ないので注意したい。一部にしか効かない、では市場が狭く儲からないので何でも効くようにいう。
 ガンは治療するな? 病院の出産は不自然? 気功でガンが消える? こんな一度は聞いたことがあるような内容から、わたしのような素人では聞いたこともないような話まで、けっこう判りやすくなぜニセなのか説明している。
 
 そんなこんなのニセ医療を見分けるトレーニングになるだろう。健康なうちに読んでおきたい。
 健康なら「ニセ医学」への懐疑心を持てるし、科学的なものの見方ができる。
posted by たくせん(謫仙) at 08:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 先日、外国の話だが、収容所の男には禿がいないことから、研究して、禿の原因はシャンプーにあると言った人がいた。収容所にはシャンプーがない。
 もっともらしいが、誰でもこれは偽医学だと気づくだろう。シャンプーのない時代にも禿の人は大勢いた。
 フェイスブックでだが、自然食を勧める話で、電子レンジにかけた食品は栄養がなくなるという人がいたそうだ。そうなると、「いつも電子レンジで温めているわたしは栄養失調になるはず」とその人は冷静に判断して笑っているが、こんな誰でも嘘だと判るような話ではないので、騙される人が出てくる。
 常識だけでは判断できない話もあるのだ。
Posted by 謫仙 at 2014年12月10日 20:34
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