2015年05月10日

うたかたエマノン

梶尾真治   徳間書店   2013.11
     IMG_20150502_0001.jpg

 わたしにとって二作目だが、長い連作の最新作。
 エマノンは三十数億年の記憶を持つ美少女。その記憶は母から娘へ代々受け継がれていく。
 それが40年前に訪れたカリブ海の島の記憶が欠落していて、何があったのか確認のために再訪する。
 記憶があることの苦しさ。それにもかかわらず、記憶の欠落は気になって仕方ない。
 島では日本に来る前の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)やタヒチに渡る前のゴーギャンなどとともに、不思議な冒険をすることになる。
 その時、行動を共にしたジャン少年は、長い年月をえて、エマノンと再会するのだが、再会に気づかないうちに、エマノンはいなくなってしまう。
 高齢者に、初恋や、初めて手を繋いだ、初めてキスをした、などという思い出を一瞬よみがえらせるファンタジー。それはどこか懐かしいような、かすかな苦みのあるうたかたの思い出である。
posted by たくせん(謫仙) at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック