2015年07月07日

女性の貧困

女性の貧困
“新たな連鎖”の衝撃
NHK「女性の貧困」取材班   幻冬舎   2014.12

 カバーに書かれた三行
「理想はないですね、基本」友美さん・19歳
「30歳まで生きたら、もうそれでいい」キキさん16歳
「普通に過ごすって、なんていいものなんだろう」理恵さん23歳

 このような特別な女性の話と思っていたら、これがかなり一般的な話になっているという、衝撃的な本だつた。カバーの裏表紙側には、
 非正規雇用の若年女性の8割が「困窮」
 母子所帯の57.6%が貧困
 結婚の障害となることに「結婚資金」を挙げる男性43.5%


「NHKクローズアップ現代」で取り上げた、若年女性を中心とした現代の貧困問題である。
 母子家庭になり生活できなくなる、こどもは進学どころか中学校小学校にも満足に行けなくなり、就職が難しくなる。
 その困窮はその子に及び、貧困の連鎖となる。そんな話を細かくレポートしている。
 しかもそれを救う性産業がある。住まいや託児所を用意し再生の計画も一緒にたてて、若い女性を従事させる。それで生活できると喜ぶ女性も多い。本来、自治体のやるべき仕事を肩代わりしているのだ。役所に行けば、無理難題を言って追い返される。二度と役所に行かず、苦しんでいる。もっとも自治体にも言い分はあるだろう。公のお金を扱うのだ。
 本の担当編集者は、原稿を読みながら、「これが現代の日本で起きていることなのか」と驚き、怒り、たびたび絶望的な気持ちになったという。

 このような問題は昔からあり、つまり今でも少なくなっていないという話でもある。少なくなっていないことに衝撃をおぼえる。今では表面が華やかなため、形が変わり見えにくくなってしまった。あらためて掘り起こしたといえる。
 奨学金という名の600万円もの借金。若い女性が普通では返すことのできないほどの借金を背負う。
 母子三人でネットカフェに住んでいるひとは一ヶ月18万円もかかるのだ。そのお金で安い部屋を借りられないものか。(保証人などクリアできない問題があるのか)
 当人たちの無計画もあるが、余裕がないと見えるものも見えなくなってしまう。

 わたしは不思議に思ったことがある。NHKにも出版部門がある。それなのになぜ、幻冬舎から発行しなければならなかったのか。
posted by たくせん(謫仙) at 07:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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