
日本酒の案内書である。「酒」と言えば日本酒に決まっていたが、近頃は日本酒と言わなければ通じないことが多い。そんな時代の酒蔵(製造所)や杜氏や販売の案内である。
時代を表すのが「。」であろう。下の目次もそうだが、本来の意味には使っていない。
わたしは8月30日に、市ヶ谷のホテルグラントヒルの一室で、碁会の打ち上げ会に出席した。アルコールは、まずビールで乾杯したが、その後は各人が酒バーに取りに行く。ビール・焼酎・白ワイン・赤ワイン・ウイスキーまたジュースなどが用意されていた。
「酒はありませんか」
「どんな酒ですか」
「…日本酒を」「それではとってきます。燗ですかひやしますか」「冷酒(れいしゅ)をお願いします」
念のためいうと、「ひや酒」とは常温のことである。間違えないよう冷酒と言った。
「器はどうしますか」「ワイングラスに入れてください」
「ではお持ちしますので、席でお持ちください」
かなり時間がたったが、なかなか届かず、わたしは白ワインをとってきた。結局酒は届かず、白ワインを飲み終える頃、同席の友人が、徳利に入った冷酒を持ってきた。わたしも取りに行って、徳利の冷酒をワイングラスに入れて持ってきた。
徳利は温めるための器。何のために冷酒を徳利に入れるんだ。
あとで考えたが、「冷蔵庫から持ってきます」「猪口はいくつですか」の意味だったか。
先日赤羽の「つぼ八」で注文したとき、「○○を…ワイングラスに入れて…」と言ったら、はい、と返事をして、数分後に注文通りの酒が届いた。
さて、本書では酒と日本酒業界の様子を細かく報告している。
目次を見よう。
なぜいま「新政」なのか
銘酒の系譜。
いま飲みたい35蔵を考える
「注目の若手蔵」10!
スター杜氏の白熱教室 「造り」の話をしよう。
家飲みの時間
アテの名作
磨きと称して精米度を高める競争をしているようないま、新政は精米度90%、これでおいしい酒を造るのだ。
その他の蔵もいろいろと工夫して特徴のある酒を造っている。それらの蔵の紹介。人気の蔵元の造り手の思い入れがいい。
「銘酒の系譜。」では歴史を。
1950年代から1960年代。酒といえば日本酒であった時代。アルコール度で特級一級二級と区別された。税金のためにアルコール度で区別されたのだ。
70年代 地酒ブームとなり、知る人ぞ知るおいしい地酒が、税金のため二級酒を名乗った。
80年代後半から 吟醸・山廃・純米と進化。
92年に級別制度が廃止され、今のような分類となる。
90年代後半 蔵元杜氏の時代。杜氏が高齢化し引退したため、若い蔵元が自ら杜氏となって、研究し好きに作り始めたのだ。無濾過生原酒が出回る。
2010から 国際化・全量純米・酸のある日本酒など。
「夏子の酒」では、夏子が他の人には判らない雑味があると言うシーンがある。この雑味が酸の味で、今までは嫌われたが、今ではそれも酒の味と、酸味のある酒を造る人が出てきた。
九十年代においしい酒が出回るようになり、今では、いわゆるまずい酒が見当たらなくなった。わたしが見なくなっただけで、大量に出回っているのかも知れない。
酵母 麹 米の磨き(精米)なども詳しい。
販売所つまり酒場では、客の好みをいかに聞き出して、好みの酒を提供できるかに腐心するという。もっともわたしはそんな酒場に行ったことがない。本当にあるの?
全国の地酒の紹介も楽しい。
酒と燗と食べ物の相性の話もある。刺身に日本酒があうとは限らない。器と酒の相性の話も、たとえばワイングラスにはあわない酒もあるとか。わたしは犬飲みを避けるために「ワイングラスに」というのであって、味があうかどうかは考えていない。
生酒は味が変わってしまうから出さない、という蔵もある。
甘い辛いの区別も普通の甘い辛いとは異なる。
こんなあれやこれやの薀蓄が満載だ。
酒場としてはサービスなのでしょうが・・・
個人的には、日本酒は色々な味があって、それを楽しむのがいいですね。
旅に出て、その土地の味を知るには大吟醸を使いません。旨いけれど洗練され過ぎてしまいます。吟醸酒くらいまでを選びます。
買ってきました。
これは正月に子供たちと飲むためですから特別です。
私は家では自分の作った大きめのぐい飲みを使います。
なみなみとは注ぎません。(笑)
好みの酒といっても本当の好みなのか。
家では財布と相談、外ではそこにある中から選ぶ。だからいつも飲んでいるからといって好みとは限らないし、地酒でよいのがあれば、それを勧めてもらいたい。ですよね。
わたしは純米酒あるいは吟醸酒で選びますが、最近は純米でなくとも、これはまずかったという酒に当たったことがありません。
家では一合入る薩摩切子です。あとはご存じのみなのや印の湯飲みとか。いずれにしても八分まで。
先日パソコンが壊れBIOSも効かなくなりました。そこで初期状態に戻してもらいました。
2週間ぶりにパソコンを使っています。