八甲田山は連山であり、北と南に別れる。南は険しく本格的な登山コースになる。北は今回のコースだが、易しいとはいえ、全く準備なしで行くのは避けねばならない。途中で歩けなくなっても、逃げ道はない。
また、火山なので今でも致死性のガスが吹き出すことがある。2010年には死者が出て、一時立ち入り禁止にしたほど。ガスのたまりやすいような窪地や、植物のない白い荒れ地には行かないなど、注意が必要だ。
十和田湖からバスに乗り、八甲田山ローフウェイの駅前で下りる。「山小屋八甲田山荘」に宿泊、二食付き1万円。
20日は山小屋でおむすびを作ってもらい、九時始発の空中ケーブルで一気に標高1300メートルを超える山頂公園駅にいく。主峰の大岳は1558メートルなので残りは250メートルほど。もちろんアップダウンがあるので、250メートルでは済まない。
今回のコース
ロープウェー山頂公園駅 −田茂萢湿原 −宮様コース分岐 −赤倉岳 −井戸岳 −大岳鞍部避難小屋 −上毛無岱 −下毛無岱 −酸ヶ湯温泉


山頂駅から少し歩くと田茂萢(たもやち)湿原。1分前には手前の草しか見えなかった。

田茂萢から少し下る。

まず、赤倉岳1548メートルへの登り。山頂は雲の中だが、間もなく晴れた。

振り返って、一番高いあたりの少し左にケーブルの駅。

しばらくすると雲に覆われた。

歩く右手遠くに広く、毛無岱(けなしたい)の湿原が見える。二段になっているのが判る。

赤倉岳の肩あたり、両側が断崖になっている。

赤倉岳から井戸岳1550メートルへ

井戸岳は噴火口の縁。

井戸岳の西側は擂鉢状の噴火口のあと。

噴火口の縁を歩くと、大岳鞍部避難小屋につく。

立派な避難小屋である。この前で昼食。
大岳は一度だけ見えたが、あとは雲の中なので、大岳には登らず避難小屋から毛無岱に行くコースに入った。
毛無岱(けなしたい)の湿原は二段になっていて結構広い。

上毛無岱(けなしたい)湿原、ここでは薄い霧の中を歩く。花はキンコウカであろうか。

下の湿原がはっきり見えた。そこには長い階段を下る。


すでに紅葉が始まっている。
(このフィルムは赤が強すぎる。久しぶりに使ってみたが、特徴はそのままだった)

北国の高原はすでに秋の気配がする。遠くは雲の中。
酸ヶ湯(すかゆ)温泉に下りたのは二時ごろ。この日は一日中雲が多かったが、低いところは雲がなかったので、満足できた登山だった。
バスで山小屋まで行き、荷物を受けとって、またバスで青森まで。
追記
この山小屋であるが、ホテルのように部屋は整備されていて、その意味で満足であった。
問題は夕食である。主菜は肉や野菜などかなりあり、それを小さなコンロで炙るのであるが、固形燃料の炎はロウソク大きくした程度。コンロの上の網に、その炎から1〜2センチ程度離して肉や野菜を置いたが、燃料が燃え尽きるまで生のまま。暖まった様子もない。結局漬け物などの副菜だけで夕食を済ます。
二日目は主菜には一切手をつけず、つまりコンロの網には何もおかず、燃料は燃えるに任せ、副菜と手持ちの食料で夕食を済ました。
不思議な体験であった。
酸ヶ湯からの道は雪解けの滑りやすい道で、土地の人は長靴でした。
上の沢筋は雪原で、地元の戸座社から、私たちの姿を見て「無理だ」と・・・
山には登らないというと安心したようでした。
毛無岱素敵でした、いろいろな花も初めての花がたくさんあって嬉しかったです。
秋の方が歩きやすそうですね。
でも、素敵な山ですね。
6月でもまだ雪でしたか。豪雪地帯の高山なんですねえ。
この山も魅力的な山ですね。こうしてあちこちに行きたい山があります。それでもほとんどの山は行きたくても行けないままで、終わりそうです。いまこうして、写真を撮りだして再アップしていても、様々なことを思い出します。