2016年01月05日

支那そば館の謎

支那そば館の謎  裏京都ミステリー短編集
北森 鴻   光文社   2003.7
     16.1.6-1.jpg
 前に ぶぶ漬け伝説の謎 を紹介している。その前編である。
 京都の人さえ知らないといわれた、京都一の貧乏寺、嵐山の古刹大悲閣。その寺男、有馬次郎に奇妙な事件が持ち込まれる。
 有馬次郎は逮捕されたことはないが元広域窃盗犯。その直感は鋭く、時には裏社会の情報さえ利用し、住職の助言もえて、解決していく。
 大悲閣は実在の寺であり、わたしは行ったことがある。渡月橋から川沿いに20分ほど歩き、山道を登るのに20分もかからず到着するが、その様子は、 京都2 大悲閣(千光寺) を見てほしい。
 これは小説なので、実際の寺とは差を感じることもある。

 みやこ新聞の記者の折原けいが持ち込む最初の事件は、えげつないムンちゃん登場の話。
 そのほか殺人のアリバイ作りに別な殺人事件とか。
 時々有馬次郎が行く、居酒屋十兵衛の料理はいつもおいしそう。その主の弟弟子のやはり十兵衛という別なところにある店が、格落ちしてしまう。その原因を探ると、痛ましい事情があった。
 というような、ちょっとやるせない話が多いが、基本はコメディーと本格ミステリーを加えような楽しい話。
posted by たくせん(謫仙) at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。