2017年01月21日

精霊の守り人

2017.4.27 記

精霊の守り人
上橋菜穂子   新潮社   2007.4
     2016.4.7-1.jpg
 今年、NHKでドラマ化された。その第1回を見た。調べてみて原作小説があることを知り、直ちに本屋に行った。
 ドラマは4回で第一話が完結だが、第2回を見る前に読み終えた。
 わたしはファンタジーが好きである。ハリポタは全巻そろえて持っている。十二国記はすべて読んだ。彩雲国物語は図書館から借りた。グインサーガも全巻持っていたが、今は大部分手放した。
 金庸小説も武侠ファンタジーであり、全巻そろっていて、もう三回以上読んだ。
 解説によれば、「精霊の守り人」が書かれたのは1996年である。なんとわたしが金庸小説にはまった年である。それなのにこんなにおもしろい小説を知らなかった。
 もっとも、文庫化にあたり、漢字を増やしたりして大人に読みやすくしたというので、これでよかったかもしれない。それでも文庫化は2007年、すでに9年たつ。
 ファンタジーは現実ではない。だから舞台設定をきちんと行わなければならない。つまりその世界を設計することだ。話の都合で適当に能力を付加したり世界を変えたりしてはいけない。
 この小説はその世界がきちんと出来ている。それで引き込まれる。小説もドラマも続きが楽しみだ。
 ドラマと小説では差異がある。主人公バルサが二ノ妃に皇子チャグムの護衛を頼まれるあたり、かなり異なる。そうなるとその後の展開もそれに沿わなければならない。それがきちんと出来ているかどうか、それがドラマの世界が出来ているかどうかということだ。矛盾はなかった。
 現在は第一話は完結している。期待通りだった。第二話は来年の一月という。
 ドラマのバルサ役は「綾瀬はるか」だ。なんと迫力のあることよ。
posted by たくせん(謫仙) at 08:05| Comment(3) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 金庸ドラマでは、次のようなことが時々ある。
 李莫愁姐さんは、最期のとき、狭い情花の群れを越えられない。簡単に越えられるはずなのに(そういう設定。始めに蓮の花を沓でちょっと触りながら広い池を越えていくシーンがある)。
 岡崎先生は「そのときは内力が尽きていたんでしょう」と笑っていたが、それなら情花を用意した人たちは、李莫愁姐さんの内力が尽きていることを知っていたことになる。知らなければ情花がそれでは少ないと思うはず。
 ドラマでは、原作からみて桁外れの軽功を設定したのに、周りの状況をそれに合わせて設定しきれなかったのだ。しかしおもしろくするために仕方ないか。
Posted by 謫仙 at 2016年04月27日 08:08
あ〜〜、たしか?NHKで日曜日やっていたものでしょうか。

私は残念ながら第一回目しか見ていませんが幻想的な・・ね。
日本には魅力あるアクション女優という人が見当たらないのだけれど綾瀬はるかさんは、清純で大胆な身のこなしは迫力ありなかなかいいんじゃないでしょうか〜〜!

面白いドラマ運びですね、来年に続くんですね。

そうですね、大人も心底楽しめるファンタジーイイですね(^^♪



Posted by 千春 at 2016年04月30日 20:39
千春さん
 それです。第一話は全4回でした。
綾瀬はるかさんは細身の体なので、切れる感じですね。自然も社会も優しくはない。厳しい生活で、自然と闘いながら溶け込んでいく。
 これだけすばらしい人物を設定できたので、一冊で終わりではもったいない。小説ではこの続き「闇の守人」と「夢の守人」を読みました。このシーンを映像化するにはどうするのだろうなどと考えながら。全10冊かな。ゆっくり読みます。
わたしは大人も楽しめると思いますよ。「荒唐無稽で読むのは時間の無駄」なんて人もいますが、わたしはそれが楽しいンです。
Posted by 謫仙 at 2016年05月01日 16:49
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