2016年05月22日

愛と日本語の惑乱

愛と日本語の惑乱
清水義範   KKベストセラーズ   2008.11
 日本語に対する問題の疑問の出し方や見識がおもしろい。随筆や論文ではなく、小説の形で日本語を検討している。
言葉の変化、漢数字か算用数字か、コピーライターが編み出す斬新な言葉、言葉狩り、幼児語。
 外国のたとえば韓国や中国の人名や地名の読み方。「スタバる」「マクる」などの「ナニナニる」という新語。幼児の脳にははじめから文法の知識があるという説。
 数字に対してはわたしも悩んだことがある。20年か20年か二十年か二〇年かなど。
 中国人名に対しては前に書いたことがある。
岡崎先生が、初めて翻訳した「書剣恩仇録」では、主人公陳家洛を「チンカラク」にするか「チェンジャールォ」にするか迷ったという。結局は時代劇なのでチンカラクにした。回族の霍青桐はホチントンとする。こちらは漢字の日本語読みではおかしいので妥当な読みだ。 

 そんな話を著者らしい裁き方で展開していくのだ。
posted by たくせん(謫仙) at 14:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。