2017年02月18日

銀河乞食軍団

銀河乞食軍団 合本版
野田昌宏   早川書房   2009.6  (1982初版)

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 銀河乞食軍団(全十七巻)は、日本SF(スペースオペラ)では一二を争う傑作だと思っている。

 文庫版はもう手に入らないが、なんと合本版が有ったではないか。
 早速注文した。2冊で十一巻まで、第一部「発動!タンポポ村救出作戦」完結である。
 A4三段組み。重い。気軽に持ち歩くことはできない。
 残念だが、イラストは変わってしまった。

 さて、著者の特徴である、独特な仮名づかいがある。
 なんてかかられたら、あたい、死ンじゃうわ。
 わかったもンじゃないわ。
 もろにつンのめる形になって、
 おねえさン。

 「ん」を「ン」と書くのだ。はじめの十ページくらいまでは何度か出てくるのに、その後は全然使わなくなってしまっている(まだ読み終わっていないので後に出てくるか)。新しく組み直したので、校閲で訂正してしまったのか。初版もそうだったのかな。
 この方法は便利なので、わたしもまねして使っている。
   この小説はなんておもしろいンでしょう。というように。
 電話するのにダイヤルを回すのも懐かしい。あの頃はケータイなんてなかった。

 著者は、古いアメリカSFのコレクターで有名である。それらをクズと喝破した。
 たとえば西部劇の馬を宇宙艇に変えただけだったり。
 最近の映画でも、エイリアンは野蛮な侵略者だったりする。何十万光年の彼方から来ることのできた宇宙人は、地球人よりよほど進歩した文明の生物だと思うのだが。
 本書では、著者は逆手にとって、宇宙時代に江戸時代を再現する遊びをしている。いろいろ矛盾もあると思うが、承知の上である。
 たとえば、舞台は星涯(ほしのはて)星系の第四惑星である白沙(しろきすな)とか。 軍団のリーダーのひとり、お富さんの登場シーンは、
 事務所の長火鉢で煙管(キセル)の刻みを詰め替えながら
 という具合。これでもお富さんは核融合炉のスペシャリスト。番頭さんや奉行もいる。
 宇宙空間で日本語が普通に通じるのも、設定を工夫しているからだ。
posted by たくせん(謫仙) at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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