魔境殺神事件
半村良 詳伝社
二十年以上前に読んで感動した本の文庫本をふとみて、再読する気になった。
超能力ものである。
舞台はパキスタン最北部で、中国・ソ連・インド・アフガニスタンが国境を接するあたりにあるジャンミスタン。ここは世界の火薬庫であって魔境。
帯状に八村が並び、その長は神といわれる。その神の一人が殺された。
死体は、80メートルほどの高さに浮かんでいた。
主人公松田は、殺神事件の捜査を命じられる。
結果は犯人に見事にはめられてしまう。
そんな山の中の、小さな部族の殺人が、なぜ世界の注目の的かといえば、それはアフガニスタンを混乱させ、その影響でイランなどの湾岸地域を不安定にさせるからである。
この二十数年間の世界の歴史は、まさに半村良が予言した通りになってしまった。
2007年06月11日
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