2007年06月13日

千里眼 トランスオブウォー

  著 松岡圭祐  小学館    04.11.1
 千里眼シリーズの…、何作目になるのだろう。
 岬美由紀28歳である。前に都知事の「お台場カジノ化計画」を覆したが、今回はイラクの人質救出である。
 それにしても岬美由紀はどうしてイラクの現地語に堪能なんだろうな。いつ覚えたのだろう。
 肉体的にも頭脳的にもスーパーウーマンになってきたが、身長は165センチ、体重43キロの身で可能だろうか。敏捷な動きには、神経ばかりでなく、それに応じる筋肉が必要だと思うのだが。
          transu300.jpg

 今回はアメリカ大統領ブッシュが、自分の属する企業の利益のためにイラク侵攻を企み、架空の組織アルカイダをでっち上げ…、つまりいまのイラク戦争ですな。
 日本人が人質となったのを岬美由紀が救いに行く(外務省の役員に同行する)。人質は無事助け出したものの、自分は取り残され、そこで地獄の苦しみを耐えながら、停戦に導く。
 ブッシュは表面は喜びを装いながら、裏では儲け損なったため美由紀に冷たい目を向けることになる。

 この中で、あるアメリカ兵の嘆き。イラク侵攻が成功して、ブッシュは終戦を宣告するが、実態はますます戦闘が激しくなり、兵士は更に危険になったのに、手当が出なくなったとか。
 アメリカ兵は、まともな人は応じないため、文字も読めないような現状認識ができないような失業者が兵士として派遣されたとか。

 ある人物のこんな科白、
「大統領。ここはひとつ本音で語りませんか。お父上が湾岸戦争時代に大統領だったころから、ビンラディン一族の出資を受けていた。マードック産業は国内随一の軍需産業に成長。湾岸戦争でわが国の兵器に需要が一気に伸びたからです。……(9.11テロは一族の)ウサマが首謀者ということになれば、大統領はビンラディン一族との関係を絶たざるをえないからです」
 ウサマの居住地は知っているのに、あちこちをでっち上げて爆撃することをなじったあげく、「…だいいち、アルカイダなんて組織、どこにもないじゃないですか!」
 それに対して、ブッシュは「……民主党に鞍替えしようとでもいうのかね」

 美由紀は囚われの身ながら、まわりの人は好意的であった。そこで、「戦闘は一部のトランス状態の人に引きずられて、拡大していく。お互いトランス状態になっている人が正常に戻れば戦闘を止めることができる」と説く。
 総スカンを食らい、地獄のような刑務所に送られることになるが、そこを身を捨てて助ける人が現れて脱出する。
 ただし、理解する人もいる。トランス状態の時は鷲が空を飛んでも敵機に見えたなどという経験のある人たちだ。
 わたし(謫仙)も幻聴・幻視の経験があるのでこの辺りよく判った。
 美由紀はトランスオブウォーを唱えた人物のところに行き、教えを請い、論を闘わせ、そこから直接民間のプロペラ機で戦場にいき、トランス状態の兵士の目を覚まさせ停戦に導く。

 当たり前の話だが、これは小説であって、アメリカ大統領や日本の首相の名前などが偶然現実と同じとか似ていても、一切関係ありません。
          のはずだが、ウーン…。
posted by たくせん(謫仙) at 08:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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