2017年05月04日

話せばわかる!

話せばわかる!
養老孟司対談集 身体がものをいう
養老孟司   清流出版   2003.9
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 20年近く前の各界の著名人との対談集である。
 それぞれが、一家言のあるひとばかり、蘊蓄に富む話をしている。
 次に記すのは、ほんのわずかの例であるが、対談の中に出てくる。本人が言ったというわけではない。
★山本容子 肖像画は似ていないからいい。似ていてはつまらない。
★竹宮惠子 ひとを描くとき、はじめは骨から描く。絵や文は最初は観察して書く。後のひとはそれを写すが、繰り返している内に内容が異なってしまう。
★岩城宏之 モーツァルトでも日本人が演奏すると、日本語になる。チャイコフスキーの曲を演歌のように歌えるのは日本人だけ。
★米原万里 同時通訳は本当なら透明人間であるべき。
 ひとつの言葉でくくれるいろいろな現象が、民族によって微妙にズレている。(ヨーロッパ系言語と)日本のように歴史や文化が異なる言語ともなると、そこら中にある。
★天野祐吉 昔は本を読むとき、声を出して読んでいた。それを黙読するようになった。日本語は視覚でも意味がとれるので黙読しやすい。
 天野さんは、黙読を発見した人に「考えたらスゴイ人ですね。耳を通さないで意味がわかるようになった。でもね、僕は黙読するとわりあい意味がとりにくい人間なんですよ。無意識のうちに声に出してみたり、頭の中で音読している」
 養老「僕は英語の本を読むとき音読になっちゃうんです」

 この本が発行された頃、著者は バカの壁 という本を出している。
 バカの壁では「話してもわからない理解できない壁がある」ということが主題だ。
 この題名と矛盾している。
 さらに 老人の壁 でも「薬は飲むな、害があるだけ」と非常識なことをいっている。(常識については「バカの壁」参照)。それでわたしは著者の見識を疑っているが、相手の話を導き、内容を理解できる能力はさすがと思う。
 双方の言いたいことの急所は十分に伝わってくる。判りやすく話している。
posted by たくせん(謫仙) at 06:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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