薬師寺は飛鳥の地に建立(698年ごろ完成)されたが、平城京遷都(710年)に伴い現在地に移された。
南都七大寺の一つである。
戦国時代の1528年に戦災に遭い、東塔以外は焼け落ちてしまった。
1967年(昭和42年)に白鳳伽藍の復興が発願された。1981年(昭和56年)に西塔が再建され、2017年(平成29年)に食堂(じきどう)が再建され、堂宇がよみがえった。
現在は傷んだ東塔の解体修理に取り組んでいる。
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白鳳伽藍の北に玄奘三蔵院伽藍があり、広大な地域である。
西ノ京駅で降りて、北受付から入る。
南門が本来の正門であり、西ノ京駅からは、裏から入ることになるので、紹介の順序が普通とは逆になる。
案内に沿って、東僧坊を抜ける。
東僧坊を南側から見る。
食堂(じきどう)。金堂の北側にある。
ここは2017年(平成29年)にできたばかり。本来は食堂だが、再建した現在は、名は食堂でも多目的な用途に使うと思われる。今は田淵敏夫の「仏教伝来の道」の絵画が展示されている。
遣唐使が船出して帰ってくる。その日本の各地の様子である。
大講堂
最大の建物である。仏道修行の場であり、金堂より大事な場所である(はず)。
金堂
薬師寺の名のもとになった、国宝の薬師三尊像を納める。
薬師如来の両脇に日光菩薩・月光菩薩がいる。
鐘堂は目立たない。
普通は高いところにあるが、ここでは、地面と同じ高さにある。
東塔、現在は解体修理中。
東回廊、東塔の東側にある。
東院堂
鎌倉時代の建物で国宝である。
中の聖観音菩薩も国宝、白鳳時代。
東院堂は中に入って見学ができる。
この日は高校生らしき一団に説法をしていた。
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東院縁起
竜王社
西には若宮社、南門の外には八幡宮や稲荷神社もある。
南門、堂宇の配置から考えて、この南門が本来の正門であろう。
中を通り、北に戻る。
中門
南門から入ると、中門の向こう正面が金堂である。
中門
中に入ると、左右に三重の塔がある。
中門の仁王
三重塔、各階に裳階(もこし)があり、六重にも見えるが、裳階は小さい。
フェノロサに「凍れる音楽」と激賞されたとか。もっとも出所は不明らしい。薬師寺の説明にはない。
こう見ると三重であることがよく分かる。
金堂にも三重塔と同じく裳階(もこし)がある。
大講堂を南側から。これにも裳階がある。
振り返って、金堂と西塔。
北受付の出入り口から出て、北側の玄奘三蔵院伽藍の地域に入る。
空間たっぷりの敷地だ。
玄奘三蔵院
中に大唐西域壁画殿があり、平山郁夫の三蔵取教の旅の絵がある。
こうして見所たっぷりの参拝であった。
寺全体を作り直したと言っても過言ではない。前回見たときから残っているのは東塔と東院堂だけだろう。