2019年12月08日

水底の橋

鹿の王 水底の橋
上橋菜穂子   角川書店   2019.3

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 鹿の王と同じで、ちょっと複雑すぎて、カタカナ的な創作名詞が多くて読みにくい。これをクリアできれば、小説としてはおもしろいらしいのだが、わたしはクリアしたとはいえない。
 ここでも万葉仮名問題がある。
 オタワルの天才医術師ホッサルは、祭司医・真那の招きに応じて、恋人ミラルとともに清心教医術の発祥の地、東乎瑠(ツオル)帝国の一地方、安房那(アワナ)領へと行く。
 ここで土毒などの治療方法をめぐって、争いが起こる。三種の治療方法のどれを使うか。
   オタワルの医術
   清心教医術
   清心教医術の古流
 この三種は、宗教の禁忌を巡って、相容れない部分がある。
 ところがそのうらに次期皇帝争いがあった。有力候補がある薬を使うと、皇帝の資格がなくなる。しかし、それ以外に助ける方法はない。そこから土毒を使った者が推理されるが複雑。そこに次期宮廷祭司医長の争いも絡む。
 人の命と医療の在り方を考えさせる。一般論ばかりでなく、目の前の患者をどうするか。それも親しい人である。この問題は現代医療でもあるだろう。
「水底の橋」の意味が気になるが、はっきりした説明はない。
posted by たくせん(謫仙) at 07:26| Comment(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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