2007年12月28日

碧血剣

   金庸  訳 小島早依  徳間書店   1997.4
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   金蛇郎君が五毒教から騙し取った金蛇剣を構える袁承志

 明末、北からは満州族がせまり、内では昏君崇禎帝(すうていてい)により荒廃し、亡国の危機が迫っていた。しかも国土防衛の要になる名将袁崇煥(えんすうかん)を殺してしまう。
 李自成の乱も発生し、明は困窮を極めている。
 袁崇煥の息子でまだ子どもの袁承志を擁立し、袁崇煥の仇を討ち満州を追い払おうという集会が南方で開かれた。
 そこを官軍に襲われ、仲間は散り散りになった。
 華山に行った袁承志は十年修行し、その間に、すでに死去した侠客金蛇郎君の秘技を修得し、江湖世界に入る。
 親の仇を討つここと、清の侵略を防ぐことを目標に、李自成に協力するが、李自成は明朝を倒してもみずから堕落したため、清の侵略を許してしまう。

 いつものパターンだが、明王朝は腐敗し、それを革命する李自成軍は質が悪く更に悪化し、外敵満州族の征服によって、ようやく庶民は落ち着くことができた。おそらく庶民は満州族清王朝の征服を喜んだのではないか。
 金庸は、立川文庫(古い!)のような物語の中で、このような重い主題を展開する。
 登場人物は実在の人物と架空の人物が入り交じっている。袁承志は架空の人物であろう。

参考  
海東青−摂政王ドルゴン  井上祐美子
碧血剣のあらすじ
posted by たくせん(謫仙) at 07:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
碧血剣のカバーに誘われて、こちらにやってきました。
私の好きな作品です。
文庫本のカバーは、もっとおどろおどろしいかもしれない(笑)
私は、文庫本で読みました。その後友人に布教の為に差し上げてしまったので、つい最近、再読の為に再購入しました( ̄_ ̄|||)

さて、先日機会が有って、上海人とチャットで交流した時に、金庸先生の話になり、中国では、私のように袁承志を好きな人は居ないそうです。どちらかというと金蛇郎君の方が人気が有るらしいです。そして、やはり男の中の男といえるのは【天龍八部】の蕭峯だそうです。
Posted by xihuan at 2007年12月28日 19:22
これは図書館の本なので、カバーではなくて表紙です。
だからカバーがどんな絵なのか判らないんです。
xi妹が袁承志を好きなのは、それを演じている俳優があのお方だからでは(^。^))。
実際、袁承志は日本人の好みかな。わたしの場合だと、陳家洛以外に嫌いな主役はいませんが、金蛇郎君はどちらでもないといったあたり。
蕭峯は別格ですね。最も重みがある。
わたしがもっとも好きなのは「段誉」です。次が「狗雑種」かな。「韋小宝」も捨てがたい。武林の落ちこぼればっかりだ(^。^))。

きのうレンタルショップに入ったら鹿鼎記が入っていました。20年近く前の作品ですね。近いうちに借りるつもりです。先日「碧血剣」のDVDを予約しましたが、その様子だとすぐに入りそう。おそらくDVDを買うのはこれが最後になるでしょう。次作からは(もしあれば)レンタルにします。
Posted by 謫仙 at 2007年12月29日 08:05
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