2008年03月19日

魔法序説概論

  藤城真澄&ホグワーツ魔法研究所   日本文芸社  03.1
 ホグワーツ魔法研究所の名前を見ただけで、なんの本か察しがつこう。さよう、この本は小説ではない。ハリポタの研究書である。
      mahou.jpg

プロローグ 基礎魔法知識
第一章 ポッタリアンのためのコア人物解析
第二章 魔法界のアンダーグラウンド研究
第三章 漏れ鍋通信
第四章 日本マグルのための日英文化比較
第五章 朝まで激論! 禁断の最終回予想 
第六章 NEWT ポッタリアン度診断テスト
特別付録 バタービールが絶対飲みたい!


 こう目次を見ただけで読みたくなって来ませんか(ただし、お金を払わずにm(__)m )。
 イギリスの地理や歴史社会習慣など、ハリポタを読むのに必要な知識が詰まっている。
 魔法界もマグル界なみに行政組織や規則などがあって、びっくりする。そして魔法も学問の一種なのだ。覚えるには長い刻苦精励かいる。
 シンデレラなどの物語では老女の魔法使いが出てくるが、あれだけ複雑な大きな魔法を使えるようになるころには、老人になってしまう必然性があるからだ。
 ハリポタには現実の問題もある。アメリカでは、キリスト教徒による、学校の図書館から回収の運動や生徒に対する禁止の騒ぎがあり、ロシアと中国では盗作が大手を振って通る。この両国は著作権における無法地帯なのだ(著作権ばかりではない)。

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 なんといってもこの本の中心は、人物解析である。
 ハーマイオニーといえば学年一の秀才で当然目立つが、イメージとしては、参考書に囲まれた地味な女の子である。それがパーティでは劇的に登場する。
 その計算された売り出し方は、さすが秀才!。こうなるといつも地味に見せかけることも計算尽くなのかと思わせる。
 魔法使いの家に生まれながら魔法を使えないアーガス・フィルチの悲しみ。
 目の悪いハリーポッターが、小さくて高速で飛ぶスニッチを捕獲するシーカーであるのは動体視力が優れているから。
 嘘つきなロックハートが中高年女性に人気のあるわけ。
 圧巻はハリーの親友ロンの語録である。
 ボケとツッコミの両方できる。その背景に家の貧しさがあって、人並みに身辺をそろえることができなく常に苦労しているという、精神的に大人の世界に近いことが、それらの語録を生み出しているのではないか。

パニックになったハーマイオニーが、火をつける薪がないと叫んだのに一言。
「君はそれでも魔女か」

ロックハート先生の功績を疑わないハーマイオニーに、
「ご本人はやったとおっしゃいますがね」
この人を見る目の確かなこと。

水晶占いの結果を訊かれて、
「ウン、このテーブル、焼け焦げがあるよ」
飾らず、しかも内心を間接的に表現する、考えようによっては大人の言葉。

こんな事例がワンサカ。
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 イギリスの列車の説明など「ヘー」
 ドアーが自動では開かなくて、窓を開けて、外のハンドルを回してあけるとか、往復の切符が片道より安いとか。
 そして日英比較、ハリポタが善悪がはっきりしている(そういえばアメリカも)のに対し、千と千尋は混在しているという話など。
posted by たくせん(謫仙) at 08:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 書庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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