偽史日本伝の続きと言っていいか。偽史日本伝は日本史のパロティだった。
この疑史世界伝は「偽」ではなく、今までの常識を疑って、別な見方をした歴史である。

別な見方であるから歴史的事実そのものはいじっていない(らしい)。今までのキリスト教世界から見た記述に対して、反対側から、例えば十字軍なら、侵略されるイスラム世界から見た記述である。「フランクが来た」
世界史にうといわたしには、恰好の世界史の本であった。
オスマン・トルコが壊滅し、小アジアのトルコが列強に分割されそうになったとき、トルコ共和国を作った人、初代大統領ケマル・アタチュルクの「トルコ人の父」
商業で世界を制したオランダに対して、オランダに追いつき追い越せと、イギリスが学ぶ「あきんどの国」。どこかで聞いたような話だ。
ムガール歴代皇帝の愛を語り、タージマハルの由来を説く「ムガール皇帝たちの愛」
モンゴルの初代は、チンギス・カンだが二代目はオゴデイ・カアンとなり、三代目のグユクはカンに戻り、四代目モンケからはカアンとなった。だからチンギスはカアンではなくカン。そのモンゴルの大遠征を遠征される側から見た「モンゴル八百」
欧州世界の複雑さを書く、「ヨーロッパの曙」
こんな話が十九編