書庫−もやしもん の続きである。
もやしもん3
1と2は前に紹介した。
もやしもん 今回は本の紹介ではなく、中身の気になったこと。
3の前半は各種の酒と発酵食品について。
納豆のような発酵食品があちこちにある。一番臭いのはシュールストロミング、スエーデンのニシンの缶詰。テレビで見たことがある。
一番ではないが、欧州のうじ入りチーズも。
酒の消費について(この本は2006年発行)。ビールがダントツ。雑酒がそれに次ぐ。焼酎が酒(日本酒)を追い抜き、酒(日本酒)はさらに減って、リキュールに追い抜かれようとしている。
この中に日本酒風味のリキュールが、日本酒として売られているという。合成酒(味付けアルコール)などだ。初めにこれを日本酒と思って飲んだ人は、日本酒とは不味いものだと思ってしまう。それで日本酒離れを起こす。
日本酒離れの話は、もやしもんから離れるため稿をあらためる。
後半は沖縄の泡盛と熟成について。
熟成とは、長く保存していることによって、口当たりが良くなる現象。
海中だと陸上の五倍の早さで熟成していく。微弱超音波を当てると百倍の速さで熟成していく。そんなことがあるんですねえ。
6ではフランスワインの蘊蓄。フランスでは格付けの基準が産地によって違う。ぶどう園によるか。葡萄の品種によるか。ブランドによるか。土地によるか。統一基準はない。
葡萄は甘くて美味しいのに、それを酸っぱいワインにすることに抵抗を感じる葡萄園主がいる。(^_^)。
7では、醤油や味噌やみりんや酢などの話。これらも酒と同じような発酵食品だ。
8では、ビールの蘊蓄。単純な酒だと思っていたビールも案外奥が深い。恐れ入りました。
煮た麦芽が糖化した発酵前の麦芽汁は甘い。それを発酵させホップを加えて苦いビールに変える。
地ビールの意味は、本来その土地でできた、という意味。それが少量生産という意味になっている現実。
9では、食糧自給率の話。日本農業の危機だという説と、自給率が低くてどこが問題という説。家畜のエサまで輸入に頼っているが故に低い自給率。この本には書いてないが、日本の農業は石油に頼っているので、それも入れたらもっと低くなろう。農薬の話もある。
それと食品廃棄。コンビニの弁当などの廃棄が問題になることが多いが、家庭の廃棄食糧はもっと多い。統計の元が判らないが、輸入三千万トンで廃棄が一千万トンとか。
10では、アメリカ情報。これはアメリカの食べ物の話で、菌類の話ではない。冷凍食品に頼り、家庭ではほとんど調理しない話は衝撃的。わたしがいかに情報不足かを認識させられた。
それと知識不足なのかな。「太らない」というウリで砂糖の入っていない飲料を売り出すと、山のようなハンバーガーを食べて、太ったと抗議するひとたち。
ルポ貧困大国アメリカ を思い出す。
日本酒離れについては、話がずれるので次回。
posted by たくせん(謫仙) at 07:08|
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山房筆記
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