高尾山
2010年06月04日 記
5月28日。久しぶりに高尾山に登った。
どのくらい久しぶりかというと、三十数年ぶりである。
わたしは日帰りハイクをしていたころ、よく奥多摩や奥武蔵の山に出かけた。その初期に府中に住んでいた一年間がある。この時、高尾山に30回近く行ったことがある。
京王線の高尾山口の駅を降りれば、すぐに登山コースに入る。
高尾山には1号から6号までの番号のついた道があるが、1号と6号が登山道、それ以外は山を巡る道だ。番号ではない道もある。
だからこの登山口あたりの景色は、目をつぶっていても判ると思っていた。ところがかなり記憶と違う。
8時ごろ高尾山口の駅に着く。駅は記憶通り、変わっていない。歩き始める。登山口まで目と鼻の先。
右の道は1号の薬王院表参道。自動車も通れるコンクリートの道だが一般車は通行禁止。この道を上りに使ったことはない。
左に見える建物が高尾山ケーブルカーの駅。ケーブルカーに乗って登ったことが一度ある。その時は一人ではなかった。ケーブルカーの隣にリフトもある。
駅前の広場の左よりは車道になっていた。
ケーブルカーの駅の脇に稲荷山コースの入り口がある。いつも使っていた道だ。今回はこの道に入らず、6号のコースを歩くことにした。清滝コースあるいは琵琶滝コースともいう小川沿いの好みのコースだ。
少し歩くと道は左右に分かれる。左が6号。右は抜け道であまり登山者や観光客は通らなかった。記憶では農家と農地があったはずだが、いまでは大きな病院となっている。そのため自動車の通りが多くなり、ケーブル駅前の一部を車道としたのか。
ここから山道に入る。少し歩くと琵琶滝の修行道場があるはずと思っていたが、なかなかつかない。しかも山道は本格的。疑問に思いながらも歩いていると、岩屋大師なるものがある。
記憶にないが、昔からあったのか。
そこを通り過ぎてかなり歩き、ようやく琵琶滝についた。登山道の滝側はトタン板でふさがれて、滝を見ることができなくなっている。滝に打たれる修行場なので人目を避けるためか。
滝と言っても、記憶では小川の水を樋に集め、わずかな水が流れて落ちているのみ。現状は確認しなかった。
それにしてもこんなに奥だったのか。記憶ではここから本格的な登山道が始まるはずだった。
琵琶滝をすぎると、違和感がなくなった。道の両側は崖で、シャガが一面に植えられている。
長くしっかりと根を張るので、崖の土の保存のために植えられた。ちょうど花の時期だった。アヤメを小さくしたような花だ。うつぎの花も多い。
所々に簡単なベンチがある。そこで双眼鏡で上を見ている人たちがいる。
高い樹の上に一部白くなっているところがある。遠くて形もはっきりしないが、セッコク(石斛)という蘭が寄生しているのだった。
中国の石斛は近似種でセッコクとは同一ではない。「高尾山のセッコク」でインターネットで見ることができる。
シダもこう見るときれいなものだ。
岩を抱える樹の根。左が登山道。このコースは整備されていて、難路の部分もこの程度なので、つい油断して転びそうになる。
途中稲荷山コースに通じる道がある。そこまで来ると頂上は近いが道は急になる。
分岐点を振り返る。左から登ってきて、小さな橋を渡ると稲荷山コースへ。そこから小さな沢道を手前に上るのが6号。ここで沢とは別れ、道は急になり頂上は近い。
休み休み写真を撮りながらとはいえ、頂上まで2時間かかった。
サムネイルにした。横800ピクセル
区部の方向。
頂上には茶店があった。展望台にはフェンスまである。
ビジターセンターは靴を脱いで見学するようになっている。靴を脱ぐのが面倒なので入らなかった。
山頂から南西を見る。遠くは曇っていて、富士山は見えなかった。丹沢山塊は上部に雲がかかっている。正面は蛭ヶ岳だが上部は一度も見えなかった。
奥高尾縦走につづく。
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