大阪には空中庭園があるという。
「空中庭園」には言葉の魔力を感じる。
ところは大阪駅の近く、新梅田シティの上である。
できたのは一九九三年七月。
行かねばなるまい。
高いツインビルの屋上に大きな箱を乗せたような形。
中央に大きな穴がある。二本の斜めの棒はエスカレーター。
これで庭園に上がるときは、すこし恐怖を感じる。両脇が透けて見えるので、思わず手すりに掴まる力が強くなる。
上から見たエスカレーター。
上がってみれば、樹もない草もない。花もない水もない。大きな展望台であった。
まず目に入ったのが、世界の塔や高層建築物の写真。60枚のパネル。圧巻である。これを見終わってから外に目が行く。
庭園からの展望は素晴らしい。大阪を一望できると言いたいが、いくらなんでもそれは無理。
南の方向。写真のさらに左のほうが大阪駅。
北西 新淀川方向
空中庭園大明神
恋愛成就というが、お参りする気にはならなかった。(^。^))
この展望台(40階)はさらに上に行け、屋上に出ることができる。風が吹き抜ける。その一画にある見慣れない錠の列。
愛を誓った男女が誓いの鍵をかける。残すは錠のみ。情を置いていくのか。
この風習を初めて見たのは中国の黄山だった。危険箇所の柵にびっしりと架けてある。二度目に黄山に行ったときは、すべて取り払われていた。それ以来何度か見たが、日本で見たのは初めて。それも進化したようで錠の形がハート型。
夜にひとりで行くと居場所がなさそう。
展望台フロアにはカフェがある。コーヒー以外もいろいろ。値段は下界と変わらず。
エスカレーターで下りた39階には中華レストランがあるが、入らなかったので様子は判らない。
展望台で夕陽を見るのはさぞかし…と思うが、その時間までいる気は無なかった。